もしアメリカに住むとなったら、どんな街に住みたいですか?
頭にイメージとして浮かぶのは、
ロサンゼルスの眩しい太陽の下、ヤシの木がある一軒家での生活
学生さんなら、
ニューヨークで友人とアパートをルームシェアしながら通学♪
なんてのも素敵ですね。
ハワイでの生活にも憧れちゃう!
そうですね、外務省によれば、ロサンゼルス、ニューヨークと日本人が多く、ハワイも名前があがっていました。
この記事では、
アメリカで日本人の多い都市TOP30
をご紹介、特に日本人が多いエリアの都市の特徴もご説明します。(2018年度版に更新しました!)
その後に、在米約20年の私がつくづく思う、
日本人が住みやすい街とは?
をお話します。
アメリカで日本人の多い都市TOP30
外務省の2018年版海外在留邦人数調査統計によると、アメリカで日本人の多いエリアベスト5は、
エリア | 在留邦人数 | |
---|---|---|
1 | ロサンゼルス都市圏 | 68,744 |
2 | ニューヨーク都市圏 | 46,137 |
3 | サンフランシスコ都市圏 | 18,862 |
4 | ホノルル | 16,306 |
5 | サンノゼ都市圏 | 14,761 |
で、次点がシアトル都市圏の12,548人でした。
ニューヨークよりもロサンゼルスの方が多いんですね。
でもロサンゼルス都市圏の方が広い(?どこまで含まれるのか明確ではありませんが)ですから、日本人に出会う率はニューヨークの方が高そうな気もします。
では、次にCity-Data.comから、日本人の多い都市トップ30のご紹介です。
2500人以上の都市が対象です。
※日本人率でのランキングになりますので、都市の広さにより「日本人が多いと感じるか?」の感覚は変わります。
都市 | エリア | 日本人率 | |
---|---|---|---|
1 | エッジウォーター, ニュージャージー州 | ニューヨーク都市圏 | 5.6% |
2 | マナーヘブン, ニューヨーク州 | ニューヨーク都市圏 | 5.5% |
3 | ハリソン, ニューヨーク州 | ニューヨーク都市圏 | 4.0% |
4 | ノース・ローレル, メリーランド州 | 3.7% | |
5 | フォートリー, ニュージャージー州 | ニューヨーク都市圏 | 3.7% |
6 | ユニオン, ケンタッキー州 | 3.6% | |
7 | ノバイ, ミシガン州 | デトロイト都市圏 | 3.6% |
8 | アーバン・ホノルル, ハワイ州 | ホノルル市周辺 | 3.5% |
9 | トーランス, カリフォルニア州 | ロサンゼルス都市圏 | 3.5% |
10 | ランシング, ニューヨーク州 | 3.4% | |
11 | イースト・ホノルル, ハワイ州 | ホノルル市周辺 | 3.4% |
12 | ウィットフィールド, フロリダ州 | 3.3% | |
13 | ローリング・ヒルズ・エステーツ, カリフォルニア州 | ロサンゼルス都市圏 | 3.2% |
14 | クレススキル, ニュージャージー州 | ニューヨーク都市圏 | 3.2% |
15 | リバーサイド, コネチカット州 | ニューヨーク都市圏 | 3.0% |
16 | ロミータ, カリフォルニア州 | ロサンゼルス都市圏 | 2.9% |
17 | ハーツデール, ニューヨーク州 | ニューヨーク都市圏 | 2.8% |
18 | ハワイアン・ビーチズ, ハワイ州 | 2.8% | |
19 | フォスター・シティ, カリフォルニア州 | サンフランシスコ都市圏 | 2.7% |
20 | ランチョ・パロス・ベルデス, カリフォルニア州 | ロサンゼルス都市圏 | 2.6% |
21 | ワイマル, ハワイ州 | ホノルル市周辺 | 2.6% |
22 | マリエッタ=オルダーウッド, ワシントン州 | 2.6% | |
23 | イーストチェスター, ニューヨーク州 | ニューヨーク都市圏 | 2.6% |
24 | ニューキャッスル, ワシントン州 | シアトル都市圏 | 2.5% |
25 | ガーデナ, カリフォルニア州 | ロサンゼルス都市圏 | 2.5% |
26 | サウス・サン・ガブリエル, カリフォルニア州 | ロサンゼルス都市圏 | 2.5% |
27 | ホルアロア, ハワイ州 | 2.4% | |
28 | クパチーノ, カリフォルニア州 | サンノゼ都市圏 | 2.2% |
29 | シーモア, インディアナ州 | 2.2% | |
30 | インディアンウェルズ, カリフォルニア州 | ロサンゼルス都市圏 | 2.0% |
ニューヨーク都市圏の日本人率の高さが目立ちますね!
ベスト5に4つも入っています。
続いて、それぞれの都市圏の代表都市の特徴を見てみましょう。
ニューヨーク都市圏
1位:エッジウォーター(バーゲン)ニュージャージー州
人口(2014):12,343
日本人率:5.6%
白人率:45.0%
アジア人率:35.2%
家賃の中間値(2016):$2,270
エッジウォーターはハドソンリバー沿いの町で、日系スーパーや三省堂、資生堂もあり、日本同様の生活ができます。
マンハッタンへの通勤にも便利で、治安も良いため、駐在員に人気です。
2位:マナーヘブン(ナッソー)ニューヨーク州
人口(2014):6,700
日本人率:5.5%
白人率:53.0%
ヒスパニック率:22.7%
アジア人率:21.3%
家賃の中間値(2016):$2,377
マナーヘブンのあるナッソー郡は、ニューヨーク市郊外のロングアイランドに位置し、裕福な郡のひとつです。
ナッソー郡の北西には日系企業が点在するため、駐在員が多く、日系スーパーやレストランもあります。
3位:ハリソン(ウエストチェスター)ニューヨーク州
人口(2014):28,151
日本人率:4.0%
白人率:72.3%
ヒスパニック率:13.2%
アジア人率:7.9%
家賃の中間値(2016):$1,961
ハリソンは、マンハッタンへの交通の便がよく、治安も良いため、駐在員が多いエリアです。
日系スーパーやレストラン、日本人学校や、日本人向けのサービスも充実しています。
在外邦人向けの慶應義塾ニューヨーク学院もあります。
5位:フォートリー(バーゲン)ニュージャージー州
人口(2014):37,026
日本人率:3.7%
白人率:41.7%
ヒスパニック率:12.0%
アジア人率:42.7%
家賃の中間値(2016):$1,705
フォートリーはアジア系住民が多いので、日本食の食材に困ることがありません。
日本食レストラン、日系の美容院、サービスなどもあり、駐在員がとても多いエリアです。
認可日本人学校であるニューヨーク育英学園もあります。
ホノルル市周辺
8位:アーバン・ホノルル(ホノルル)ハワイ州
人口(2016):351,769
日本人率:3.5%
白人率:15.9%
アジア人率:50.9%
家賃の中間値(2016):$1,400
ワイキキやアラ・モアナがここに入ります。
車が不要で、徒歩や市バスで買い物ができて、食事にも困りません。
便利な一方、賑やか過ぎるという声も多いです。
11位:イースト・ホノルル(ホノルル)ハワイ州
人口(2010):49,914
日本人率:3.4%
白人率:23.2%
アジア人率:48.0%
家賃の中間値(2016):$2,571
カハラやハワイカイがここに入ります。
白人率が少し高めの高級住宅地です。
静かな環境はファミリー向けです。
ロサンゼルス都市圏
9位:トーランス(ロサンゼルス)カリフォルニア州
人口(2016):147,185
日本人率:3.5%
白人率:37.5%
ヒスパニック率:17.9%
アジア人率:36.7%
家賃の中間値(2016):$1,565
13位:ローリング・ヒルズ・エステーツ(ロサンゼルス)カリフォルニア州
人口(2014):8,251
日本人率:3.2%
白人率:51.8%
ヒスパニック率:9.9%
アジア人率:31.0%
家賃の中間値(2016):$3,098
16位:ロミータ(ロサンゼルス)カリフォルニア州
人口(2014):20,768
日本人率:2.9%
白人率:42.5%
ヒスパニック率:32.6%
アジア人率:15.6%
家賃の中間値(2016):$1,348
20位:ランチョ・パロス・ベルデス(ロサンゼルス)カリフォルニア州
人口(2014):42,726
日本人率:2.6%
白人率:53.3%
ヒスパニック率:10.0%
アジア人率:28.1%
家賃の中間値(2016):$2,470
4都市が近いため、まとめました。
トーランスは日系企業が集中的に営業所を開設しているため、日本人がいちばん多いエリアです。
教育レベルも高く、全日制の日本人学校や補習校もあります。
日本食レストラン、スーパー、書店、ビデオ店やカラオケ店まであり、日本人に人気です。
サンフランシスコ・サンノゼ都市圏
19位:フォスター・シティ(サンマテオ)カリフォルニア州
人口(2014):32,754
日本人率:2.7%
白人率:40.6%
アジア人率:48.8%
家賃の中間値(2016):$2,928
治安が良く、教育レベルが高いので、駐在員がたくさん住んでいます。
日本食スーパーやレストランは市内にはなく、隣町に車で行かないとなりません。
水の都と呼ばれるような、美しい町です。
28位:クパチーノ(サンタクララ)カリフォルニア州
人口(2014):32,754
日本人率:2.7%
白人率:40.6%
アジア人率:48.8%
家賃の中間値(2016):$2,928
クパチーノはアップルの本社があることで有名で、日本人が多く住んでいます。
教育レベルが高く、日本食スーパーやレストラン、日系美容院など日本のサービスも充実しています。
※サンフランシスコ都市圏とサンノゼ都市圏は近いので、便宜上一緒にさせてもらいました。
シアトル都市圏
24位:ニューキャッスル, ワシントン州
人口(2014):11,201
日本人率:2.5%
白人率:63.1%
アジア人率:24.6%
家賃の中間値(2016):$1,706
SR520、I-90という2本の橋で結ばれた、レイクワシントンの東側、イーストサイド。
教育レベルが高く、家族連れに人気があり、日本人に人気のベッドタウンとなっています。
イーストサイドでは他に、ベルビュー、カークランド、イサクア、レントンという都市が有名です。
最後に、在米約20年の私から、住みやすい街についての考えをお話したいと思います。
日本人が住みやすいのはどんな街?
結論から言いますと、
日本人の多い都市は、日本人が住みやすい街である
と言えます。
日本人の多い都市に選ばれたところは皆、
治安が良い
です。
安全に暮らせなくては、住みやすいとは言えません。
次にお子さんがいる場合、
良い学校がある
アメリカは住んでいる場所で行く学校が決まります。
「ウチは私立に行かせるから良いの」というご家庭以外は、公立のレベルの良い学区の家を探すのが当たり前です。
レベルの低い学区の豪邸よりも、レベルの高い学区のボロ屋、もしくは賃貸アパートを選ぶのです。
そして子どもが巣立ったら引越し、これがアメリカです。
日本食が買えるスーパーが近くにある
アメリカにいたら、アメリカの食事に慣れてくるんじゃない?
アメリカの味にも慣れてきます。
でも絶対に日本食が恋しくなります。
体が日本の味を求めてくるのです。
そして日本人が多ければ、
- 本格的な日本食レストランが増えます
- 日本語の幼稚園や習い事が増えます
- 日本語の美容院やサービスも増えます
これらは、英語漬けに疲れた時、とても癒され、ストレス解消になります。
また人種差別といった問題も少なくなります。
英語の勉強をしたいから、日本語からは離れたいのよね
語学留学など目的のある場合は、こういった条件から外れた場所を選ぶと良いと思います。
あと1つ重要な点。
日本人の多い街は、総じて家賃相場が高いことが多いです。
駐在員が多いのは、会社から家賃の補助があるからです。
物価が安い
仕事がしやすい(仕事がある)
この2つも住みやすい街には、とても重要です。
ただ…日本人が多い街と必ずしもイコールにはならないところが、現実の厳しさです。
治安と予算、目的、気候など、自分にとっての優先順位を考えてみると、自分が住みやすい街、住みたい街が見えてくるかもしれませんね。
まとめ
アメリカで日本人の多い都市TOP30、住みやすいのはどんな街?、いかがでしたでしょうか。
- 日本人の多いエリアベスト5は、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコ、ホノルル、サンノゼ
- NY都市圏、1位:エッジウォーター、2位:マナーヘブン、3位:ハリソン、5位:フォートリー
- ホノルル市周辺、8位:アーバン・ホノルル、 11位:イースト・ホノルル
- LA都市圏、9位:トーランス、13位:ローリング・ヒルズ・エステーツ、16位:ロミータ、20位:ランチョ・パロス・ベルデス
- SF・サンノゼ都市圏、19位:フォスター・シティ、28位:クパチーノ
- シアトル都市圏、24位:ニューキャッスル
- 日本人の多い都市は、日本人が住みやすい街
- 治安が良く、良い学校があり、日本食が買えるスーパーが近くにある
- ただし家賃相場が高い傾向があり、物価の安さ、仕事のしやすさとは必ずしもイコールにはならない
という結果でした。
長くアメリカにいるだけに、知っている日本人の方が住んでいる街がたくさん出てきて、調べていて面白かったです。
それにしても家賃…高いですねえ。
日本に比べれば、確かに家自体は広いのですが、これを毎月支払っているって。
やはり家賃補助がある駐在の方などでないと無理!というのは分かるなあと思いました。
あ、私は駐在ではないです。
家賃補助、うらやましいです^^: