アメリカでは、チップは基本的に「渡さなくてはならないもの」です。
しかしチップの習慣のない日本人には、いくら渡せばいいのか、悩んでしまいますね。
この記事では、
ホテル、レストラン、タクシーなど、アメリカでのチップの相場を早見表
にしています。
また、実際のところ、
- レストランで用があるのに無視されたらいくらチップを置く?
- サービスは良かったけど、料理が美味しくなかったら?
- 失礼な態度だったら?
など、
チップ文化の実情
を、2017年に行われたアンケート調査からご紹介します。
チップ相場早見表
ズバリ、一般的なチップはこちらになります。
場所・サービス | チップ |
---|---|
ホテル | 1〜3ドル |
バー | 1杯に1ドル |
スパ | 10〜20% |
美容院 | 10〜20% |
レストラン | 10〜25% |
タクシー | 10〜15% |
ツアーガイド | 15〜20% |
一つずつ見ていきましょう。
ホテル
- ドアマン:
タクシーを呼んだり、車をバレットパーキングから運んできた時に1〜2ドルを渡します - ベルマンやポーター:
バッグ毎に1〜2ドル、バッグが重かったらプラスします - ハウスキーパー:
毎晩2〜3ドルを置きます - コンシェルジェ:
基本、チップは要りませんが、難しいリクエストをした時は5ドルを渡します - ルームサービスのウェイター:
15%のチップを忘れずに
バー
最初のドリンクで、バーテンダーに少なくとも1ドル以上のチップを渡します。
その後は、飲み物毎に1ドルのチップを渡します。
スパ
スパやマッサージでは、10〜20%のチップが普通です。
ただし請求書にサービス料として含まれている場合があります。
支払いの時にダブルで払わないよう、注意しましょう。
美容院
美容院では、通常、10〜20%のチップで大丈夫です。
レセプションで、最後に請求書にチップを足して支払いをします。
オーナーが担当した時には払わなくても良い、という人もいます。
でも傾向としては、オーナーでも支払います。
(本人に直接訊いた、という方がいました。
答えは、いらないけど、くれるなら貰う、でした^^;)
洗髪のアシスタントには別払い、というのもよく聞きます。
レセプションで訊いたら、チップを分けるから大丈夫、と言われました。
これは美容院に因るかも知れません。
レストラン
レストランでは、いつでもチップを払うべきです。
サービスの満足度によって10〜25%です。
だいたい、次のルールが当てはまります。
- 10%:サービスに不満だった場合
- 15%:サービスに問題がなかった場合
- 20%:サービスがとても良かった場合
- 25%:サービスにさらに上を求める場合
このルールは、座って食べるレストラン、ビュッフェタイプのレストラン、ルームサービス、デリバリーに適用されます。
ファーストフード店ではチップは必要ありません。
レストランによっては、チップが自動的に請求書に追加されていることがあります。
6人以上のグループに適用されます。
いつも請求書はチェックするようにしましょう!
タクシー
どんな状況でも、タクシードライバーには運賃の10〜15%をチップとして渡します。
荷物を運んでもらい、親切だと感じたら、数ドル足します。
最近流行のUberなどの場合
最初はチップが要らないのが売りでもあったのですが、今は渡すのが当たり前になりました。
アプリに表示される金額の中から選ぶのが無難です。
もちろんサービスが良くてもっとあげたい!と思ったら、キャッシュで渡すのも有りです。
ツアーガイド
サービスの質、親しみやすさ、知識の豊富さに応じて、15〜20%を渡すことが期待されます。
ツアー終了時に、ツアーガイドかドライバーに直接、渡してください。
と、一般的な話をしましたが、実際のところ、どうなの?という実情を次にお話しします。
チップ文化アメリカの実情
ここからは、2017年に行われたアンケート調査から、アメリカのチップ文化の現実について見てみたいと思います。
チップを渡す男女差の違い
レストラン、次のシチュエーションで、何パーセントのチップを渡すか?男女の答えです。
シチュエーション | 男 | 女 |
---|---|---|
完璧なサービスを受けた | 19% | 21% |
予想外にフリードリンク、フリーフードのサービスを受けた | 20% | 21% |
身体的に魅惑された | 20% | 19% |
サービスは良かったが、料理が良くなかった | 16% | 18% |
料理に髪の毛が入っていた、文句を言って、無料で新しいものを貰った | 17% | 18% |
好きではない食べ物を勧められた | 15% | 17% |
店が混んでいて、サービスが遅い | 15% | 17% |
水のお代わりが貰えなかった | 14% | 15% |
望んだ席に座れなかった | 14% | 16% |
用があるのに無視された | 12% | 14% |
忙しくなさそうなのに、サービスが遅い | 11% | 13% |
料理に髪の毛が入っていた、替えて貰えなかった | 7% | 9% |
失礼な態度だった | 5% | 7% |
上から下へと金額が減っていますが、平均的に、男性よりも女性の方が多めにチップを払う傾向があるようです。
女性は我慢強い、寛容なのでしょうか。
それでも、よほどの不満がない限り、15%は置くというルールは、まあ守られている気がします。
チップを渡す年代差の違い
レストラン、次のシチュエーションで、最もチップの支払いが多かった年代です。
アメリカでは年代を、次のような分け方をします。
最もチップの支払いが多かった年代は。
フリードリンク、フリーフードのサービスを受けた | ジェネレーションX |
サーバーが魅力的だった | ミレニアル |
忙しくなさそうなのに、サービスが遅い | ジェネレーションX |
料理に髪の毛が入っていた、新しいものを貰った | ジェネレーションX |
次は最もチップの支払いが少なかった年代です。
失礼な態度だった | ベビーブーマー |
慇懃無礼だった | ミレニアル |
予約したテーブルが無かった | ベビーブーマー |
サービスは良かったが、料理が良くなかった | ミレニアル |
まとめると、
ジェネレーションX(1965〜1980年)は、支払いの良い年代のようです。
またちょっとしたミスにも、寛大です。
一方で、ミレニアル(1981〜1998年)は丁寧すぎるサーバーも好きではなく、間違いも許せないようです。
ベビーブーマー(1946〜1964年)は、失礼な態度を絶対に許しません。
またテーブルが用意されていないというサービスのミスは、致命的です。
次にレストランのサーバー(ウェイター&ウェイトレス)をしている方へのアンケートです。
チップがゼロの経験はありますか?
7割の方が「イエス」と答えました。
その理由は何だと思いますか?
いちばん多かったのは、
客が不当
でした。
自分は悪くないということですね。
多くのレストランでは、サーバーはチップの一部を
- バーテンダー
- ホステス
- 皿洗い
- 配達人
などに分配する必要があります。
なので、チップが貰えないと、自分だけの責任ではなくなるため、客が悪いと思いたいのかも知れませんね。
本当に客が理不尽なこともあると思いますが。
サービス業界のチップ実情
最後に、レストラン以外のチップ平均の実情をご紹介します。
ヘアスタイリスト | 13% |
フードデリバリードライバー | 12% |
マッサージ | 12% |
エステティシャン | 11% |
ネイルテクニシャン | 10% |
ハウスキーパー | 10% |
タクシードライバー | 9% |
カジノディラー | 6% |
テイクアウトのキャッシャー | 4% |
平均なので、相場よりも渡さない人がいて、ちょっと切ってしまう、という感じでしょうか。
でもだいたい相場には近いと思います。
まとめ
アメリカでのチップの相場は?早見表とアンケートによる実情も紹介、いかがでしたでしょうか。
- 早見表は場所別でPOINTでまとめてみました
- アンケートは男女差別でレストランでのシチュエーション、女性は多めに払う傾向にある傾向でした
- 年代差では、ジェネレーションXが寛大で支払いが良く、ベビーブーマーは厳しい傾向でした
- レストランのサーバーの7割はチップゼロの経験がありました
- その理由は、客の不当という答えでした
- サービス業界のチップ事情は、概ね相場に近いものでした
という結果でした。
今回のアンケート結果は、私もとても興味深かったです。
男性の方がチップ払いは良いかと思ったのですが、逆でしたね。
見栄を張る人が多いかなあ、と思っていました。
私はよっぽど酷い扱いでなければ、まあ15%は置きますかね。
20%を超えることは滅多にないです。
この記事を読んでいる方は、アメリカに旅行される方が多いのかも知れません。
参考になりましたら、嬉しいです。