アメリカには、約9,360万匹の猫と約7,950万匹の犬がいます。
2016年の調査では、飼育率が70%を超えていました。
ちなみに日本は37%です。
アメリカがペット大国と言われるのも納得ですね。
我が家にも猫が2匹いますが、ペットとの交流は心地良く、感情的・肉体的に良い影響を与えてくれていると思います。
この記事では、アメリカのペット事情に迫る、
- ペットはペットショップで売られている?
- アメリカでペットにかかる費用
- 留守にする時はペットホテルとペットシッターにお願い!
- 火葬と墓地の費用
- 人気のペットランキング8
をご紹介します。
先ずはどこでペットを入手するのか?というお話です。
ペットの入手方法は?
日本ではペットショップがあって、子犬や子猫が売られています。
アメリカで有名なペットショップと言うと、ペットスマート(Petsmat)とペトコ(Petco)です。
私は両店舗のメンバーで、どちらもよく行きますが、子犬や子猫は売られていません。
小型動物と爬虫類は売られています。
モルモット、ハムスター、チンチラ、ネズミ、あと種類が限られていますが、ヤモリ、トカゲ、ヘビ、鳥など。
また両店舗とも、地元のシェルターと提携して、里親探しのために猫がいることが多いです。
犬は見たことがありませんが、里親探しイベントを行っていることはありました。
場所によっては犬も常時いるのかも知れません。
アメリカで犬や猫をペットにする場合、
- ブリーダーから購入する
- アニマル・シェルターからアダプションする(引き取る)
という方法が一般的です。
ブリーダーから購入
ブリーダーは、ペットの繁殖をしている人です。
日本のペットショップで売られている血統書付きの子犬や子猫は、ブリーダーが誕生させた動物たちです。
この種類の犬・猫が欲しい!と決まっている場合は、ブリーダーから購入するのが一番です。
ブリーダーは地元の新聞の広告や、クラシファイドコミュニティサイトのクレイグリストで探すことができます。
時期と種類によっては、欲しいペットが見つからない事もあるので、ある程度の期間をかけて探す必要があります。
値段はペットの種類によって違いますが、500〜1000ドルくらいです。
※ブリーダーの振りをする悪質なパピーミル(子犬工場)もいます。
両者の違いは、こちらの記事で説明しています↓
アニマル・シェルターからアダプション
アニマル・シェルターには、迎えてくれる家を探している動物がたくさんいます。
犬も猫も、檻や部屋の中に入れられていて、自由に見ることができます。
気に入った子が見つかったら、係りの人に伝え、別室で一緒に過ごします。
これで相性が良い、引き取りたいと思えたら、交渉成立です。
猫をシェルターから保護した女性の動画があったので貼っておきます。
たくさんの猫が出てきて、見ていて楽しいです。
値段は1匹50〜200ドルです。(2匹同時ならディスカウントがある場合も。)
これには健康チェック、避妊・去勢手術、予防接種、マイクロチップ埋め込み代が含まれています。
我が家の猫2匹はシェルター(動物保護施設)から引き取った雑種です^^
でもシェルターにも結構、純血種がいましたよ。
アメリカは一般的に家が大きいので、大型犬でも室内飼いをしている家が多いです。
外飼いでも違法ではありませんが、犬が安全で健康でいられるよう、対策を講じることが求められています。(逃げ出さないための柵、犬小屋など。)
室内飼いの方が外飼いよりも長生きする、と書かれたペットサイトもありました。
また猫も室内飼いを勧められています。
(私がシェルターから引き取る時の条件の1つが、室内飼いでした。)
室内飼いについては下記の記事で具体的な数値を出して説明しています↓
さて、可愛いペットをお迎えする前にきちんと考えておきたいことがあります。
そう、費用です。
ペットにかかる費用は?
アメリカでペットを飼うと、最初の1年間で約1000ドル、その後は年間約700ドルかかるという統計結果が出ています。
内訳を見てみましょう。
初回費用:合計=犬:565ドル / 猫:365ドル
- 避妊・去勢手術:犬:$ 200 / 猫:$ 145
- 初めての健康診断:犬:70ドル / 猫:130ドル
- 首輪またはリーシュ:犬:$ 30 / 猫:$ 10
- トイレ:猫:25ドル
- 爪とぎ:猫:30ドル
- キャリーケース:犬:$ 60 / 猫:$ 40
- トレーニング:犬:$ 110
年間費用:合計=犬:695ドル / 猫:705ドル
- フード:犬:$ 120 / 猫:$ 145
- 健康診断:犬:$ 235 / 猫:$ 130
- トイレ砂:猫:200ドル
- おもちゃとおやつ:犬:$ 55 / 猫:$ 25
- 登録料:犬:$ 15(州の法律によって変わります)
- ペット健康保険:犬:225ドル / 猫:175ドル
- その他:犬:45ドル / 猫:30ドル(破損した家具の修理や買い替えなど)
ペットが病気になった場合の医療費も、数千ドルととても高額です。
我が家の猫2匹の場合。
食べ物は最初はシェルターと同じものをあげていましたが、段々ともっと体に良いものをあげたいと考え、カリカリとウェットフードの2種体制に。
今では1缶1ドル以上で、予想よりずっとかかっています。
(それでも高級ペットショップに行くと、5ドル超えの猫缶もあって、驚きました。)
トイレと砂も、システムトイレで専用のものなので、お値段高めです。
このへんは、飼い主の気持ち次第かと思います。
参考:The Annual Cost Of Pet Ownership: Can You Afford A Furry Friend?
犬に散歩は欠かせません、そして付き物なのがフンです。アメリカでは犬の散歩しそうなところには、フン回収ボックス(Dog Waste Stations)が設置されています。
上の3つの穴から出ているのは、フンを入れるビニール袋です。
袋に入れたら、下のボックスにポイできる嬉しい造りになっています。
さて、ペットを飼っていると困るのが旅行です。
アメリカではどんな感じなのでしょうか?
留守にする時は?
車なら犬は連れて行くという方も多いのですが、猫はそうはいきません。
また日本に帰省、2週間!となると、犬でも連れて行くのは難しいです。
留守の間は、
- ペットホテル
- ペットシッター
にお願いすることになります。
順に詳しく見ていきます。
ペットホテルに預ける
ペットホテルは検索するとたくさん出てきます。(さすがペットの多いアメリカ!)
犬と猫は別になっているところも多いです。
私の近所のペットホテルの値段を、参考に表にまとめました。
部屋の種類 | 価格 | |
---|---|---|
犬 | スタンダード(小) | $55 |
スタンダード(中) | $67 | |
スタンダード(大) | $77 | |
デラックス | $110 | |
スイート | $150 | |
猫 | スタンダード | $46 |
スイート | $68 |
スタンダードの部屋の広さは、犬のサイズによって決まります。
サービスに含まれているのは、
- プレイグランドでの遊び(2時間)
- 3回の食事
です。
デラックスになると、上のサービスに加え、
- 薬の投与(5種類まで)
- 強化ガラスの個室
- クラシックミュージックのBGM
- ベッド
- 24時間のウェブカメラ
- 無料のオヤツ
- プライグラウンドでの遊び+30分
BGM!スゴイですね。
スイートとなると、上のサービスに加え、
- 無料のお風呂
- 犬向けの番組を放送する室内テレビ
- アプリで操作できるオヤツのディスペンサー
- 部屋はテーマ仕様(森や海岸など)
- ベッドはクイーンサイズ
- 夜間は双方向のビデオチャット
- 音楽はカスタマイズ可能
- 就寝前はお話を読み、お腹を掻いてあげる
- 散歩2回
と至れり尽くせりです。
自宅でもこんな待遇の飼い犬っているんでしょうか??^^;
猫の方のサービスは、
- 3回の食事
- 薬の投与(5種類まで)
- 上下運動のできるスペース
- ふかふかベッド
- トイレ
スイートはこれに加え、
- 大きな部屋
- オモチャ
- 24時間のウェブカメラ
と、犬と比べると割と普通です。
私が以前利用していたペットホテルは猫専用で、スタンダードでひと晩30ドル、コテージルームは45ドル、デラックスルームは60ドルでした。
広い部屋で遊ぶ時間が設けられていて、滞在中、別料金ですがお願いすればグルーミングもしてくれます。
滞在中に1回は、写真を撮って送ってくれました。
(上のプレイルームの写真です^^)
ペットシッターにお願いする
自宅にペットの世話をしに来てくれるペットシッターもたくさんいます。
私の近所のペットシッターさんのサービスを参考にご紹介します。
- リクエストに応じて、1日に1〜3回の訪問
- シニア、特別なお世話が必要なペットのケア
- 薬の投与
- 食事と水の交換
- (犬)散歩
- (猫)トイレを綺麗にする
- 植物への水遣り
- ホームセキュリティのチェック
すべての窓とドアが施錠されているか、訪問の度に確認
新聞、郵便、小包を室内へ
照明とカーテンを切り替えて、在宅中の外観に
ゴミの日にゴミを出す
なかなか充実していますね^^
サービスの価格は、
1回の訪問 | $35 |
インシュリン注射 | $10 |
ホリデー中はエクストラ料金 | $16 |
です。
1日に2〜3回となると、結構掛かりますね。
最近は旅行で不在の際は、猫好きの友人がペットシッターに来てくれています。
猫と遊べて嬉しいから〜!と快く引き受けてくれる友人に感謝です。
ドッグパークは犬の飼い主の必須アイテム?
近所にも2つあります。
大型犬用と小型犬用に分かれていて、いつも盛況です。
自由に走り回れて、犬たちもハッピーですね。
日本にもソレならある?
ではインドアのドッグパークはどうでしょうか?
何で室内なのかな〜、と思いましたが、雨天でも遊べるのが良いのでしょうかね。
楽しかったペットとの日々もいつか終わる時が来ます。
次はペットが亡くなった時の話です。
ペットが亡くなった時は?
家族として過ごしてきたペットが亡くなった時、アメリカでは、どのように対処しているのでしょう?
葬儀を行う
大切なペットを思い、友人や家族と一緒に過ごすことが大きな慰めとなります。
葬儀は痛みを伴いますが、気持ちを浄化してくれます。
ペットを火葬する時の平均費用は約50〜150ドルです。
費用は、火葬のタイプ、ペットの体重、行う場所などで変わります。
ペット墓地の場合、埋葬地代とお墓を掘る費用で約400〜600ドルかかります。
統計によると、アメリカには800を超えるペット墓地と火葬場があります。
葬儀は必ずしも行われるものではありません。
私の友人は人を呼ばずに火葬と埋葬だけ行いました。
また別の友人は、自宅で焚き火をして、そこで火葬したそうです。
自分で火葬・埋葬を行わない場合、地元の衛生局が通常のゴミ収集と一緒に埋立地に持っていってくれます。
サポートグループで話し合う
ペットについて話すことができる人を見つけるのは重要です。
獣医学校にはサポートをしてくれる人が多くいます。
安楽死を選んだことで罪悪感に苦しむ人のサポートもします。
ペットを記念したことを行う
ペットを思い出せるように記念の木を植えたり、動物の慈善団体に寄付をしたり、シェルターでボランティアをしたりします。
我が家の猫はまだ7歳で元気ですが、その時のことを思うと、既に泣けてきます。
ペットを飼われている方は、皆同じ想いでしょうね…。
参考:How to Dispose of a Dead Animal
7 Ways to Cope With the Loss of a Pet
最後におまけで、アメリカらしい??人気のペットランキングをお届けします。
アメリカで最も人気のあるペットは?
アメリカのペット用品協会(APPA)が実施した2017-2018年の全国ペット所有者調査によると、アメリカの世帯の68%、約8,500万家族がペットを飼っています。
これは、調査が行われた最初の年である1988年の結果、世帯の56%から大きく増加しています。
まずは人気のあるペット、ベスト8を表にまとめましたのでご覧ください。
ペット | 総数 | |
---|---|---|
1 | 淡水魚 | 171,700,000 |
2 | 猫 | 93,600,000 |
3 | 犬 | 79,500,000 |
4 | 小型動物 | 15,900,000 |
5 | 鳥 | 15,000,000 |
6 | 爬虫類 | 13,600,000 |
7 | 馬 | 13,300,000 |
8 | 海水魚 | 11,200,000 |
馬が入っているのは広いアメリカならではですね。
では、ひとつずつ見ていきます。
1. 淡水魚
1位の淡水魚は、メンテナンスが簡単で、家の装飾にも良いと好まれる傾向にあります。
水槽でゆらゆら泳いでいる淡水魚を見ていると、気持ちが落ち着き、ストレスにも効果的です。
ネオンテトラ、グッピー、エンゼルフィッシュ、レインボーフィッシュなどが人気です。
2. 猫
犬を飼っている世帯の方が、猫を飼っている世帯より上回っていますが、総数では猫の方が多くなっています。
猫は犬よりも小さいので、複数の猫を飼う世帯が多いためです。
アメリカの北東部と中西部で多く飼われている傾向があります。
人気の種類は、耳が大きいデボンレックス、耳が折れ曲がったスコティッシュフォールド、瞳が青いラグドールなどです。
3. 犬
アメリカでは犬は家族の一員として大事にされています。
よく飼われているのは、友好的なダックスフンド、知的で従順なプードル、大胆なジャーマンシェパード、賢いラブラドールレトリバーなのです。
4. 小型動物
小型動物とは?
ハムスター、ウサギ、モルモット、チンチラ、フェレット、ファンシーラットなどが小型動物に入ります。
5. 鳥
鳥は種類が多いですが、飼い慣らせるのはごくわずかです。
アメリカで飼われているのは、ハト、オカメインコ、フィンチ、ボタンインコ、セキセイインコなどです。
6. 爬虫類
カメ、ヘビ、トカゲなどが爬虫類に入ります。
アメリカではミレニアル世代(1980年代から2000年代前半に生まれた世代)に人気があるペットです。
爬虫類の半分がこの世代に飼われています。
7. 馬
馬は維持費が高く、飼うのは大変ですが、裕福な人に人気があります。
1頭の馬で年間25000〜3600ドルくらいの費用がかかります。
8. 海水魚
海水魚は淡水魚よりも世話に手間がかかるため、数は少なくなっています。
ブルータング、ウォッチマンゴビー、チョークバス、スズメダイ、ドッティバック、カクレクマノミなどカラフルな海水魚が人気です。
参考:10 of the most popular pets in the US that aren’t cats or dogs
The Most Popular Pets in the US
まとめ
アメリカのペット事情!飼い始めから最期の時までかかる費用を紹介、いかがでしたでしょうか。
- ペットショップには子犬や子猫は売られていない、小型動物と爬虫類は売られている
- 犬や猫はブリーダーから購入か、アニマル・シェルターから引き取る
- ペットにかかる費用は、最初の1年間で約1000ドル、その後は年間約700ドル
- 留守にする時は、ペットホテルかペットシッターを頼む
- サービスによりお値段は様々だが、ホテルは一泊、犬:80ドル、猫:50ドルくらい
- シッターは1回の訪問で40ドルほど
- ペットの火葬にかかる費用は、約50〜150ドル
- 墓地は約400〜600ドル
- 人気のあるペットは、1位:淡水魚、2位:猫、3位:犬
でした。
我が家の猫2匹、可愛さのあまりにオモチャやベッドをいろいろ買ったり、ご飯もグレードの良いものと、予定よりもずっと費用がかかっています。
ペットホテルは高いし(最近は友人に頼んでますが)、本当にお金がかかるー!
でも可愛いから仕方ない…くくく。
日米共通の、猫飼いあるあるですね。