メジャーリーグで活躍した選手が選ばれる殿堂入り。
いったいどれくらい活躍したら選ばれるのでしょう?
具体的な数字目標はあるのかな?
この記事では、
- MLBの殿堂入りへの2つのルート
- 選考対象の条件
- 投票の仕方
- 例外の3人
- 特典は?
- 日本人選手はいる?
など、気になるポイントをまとめました。
MLBの殿堂入りの条件と選考過程
殿堂入りには2つのルートがあります。
- 全米野球記者協会の選出
- ベテランズ委員会の選出
順番に見ていきましょう。
全米野球記者協会の選出
まず、殿堂入り選考の対象となるのは、
- MLBで10年以上プレーし、現役引退後5年以上経過した選手
- 全米野球記者協会*の適性審査を通過した選手
以上、2つに当てはまる選手です。
適正審査とは?
明らかに資格の劣る選手が除外されます。(次の章のQ&Aで例を出して説明します。)
協会の適正審査員会が行なっています。
選考候補の選手が決定したところで、殿堂入りさせるかどうかの投票が行われます。
投票の仕方
投票するのは、全米野球記者協会に10年以上所属している記者です。
25~40人の候補者の中、最大10人までの名前を書くことが出来ます。
(匿名ではなく、誰が誰に投票したかは公開されます。)
殿堂入りとなるのは、
投票総数の75%以上を獲得した選手
です。
その他の選手は翌年度の審査・投票に持ち越されますが、投票が5%以下だった選手は候補から外されます。
また選考期間は10年で、10回やっても75%以上を取れなければ、同じく候補から外されます。
更に引退後20年を過ぎた選手も、候補資格が無くなります。
以上が基本的なルールと手順です。
例外はもちろんあります。
- ルー・ゲーリッグ
現役引退直後に殿堂入り(1939年)
筋萎縮性側索硬化症により引退、病により式典に参加出来ず、1941年に没 - ロベルト・クレメンテ
不慮の事故で急逝、翌年に殿堂入り(1973年)
ニカラグア地震で救援物資を運ぶチャーター便に同乗し、カリブ海に墜落 - アディ・ジョス
現役9年で引退も殿堂入り(1978年)
MLB史上2人しかいない通算防御率1点台の投手のひとり、引退の翌年に髄膜炎で没
うーん、ドラマがありますね
続いて、もうひとつの選出方法です。
ベテランズ委員会の選出
ベテランズ委員会(Veterans Committee)は、全米野球記者協会の選出から外れた選手の殿堂入りを審査する団体です。
- 引退後20年を過ぎ、全米野球記者協会選出の候補資格が無くなった選手
その他にも、全米野球記者協会の選考対象にならない、
- 10年以上務め、引退から5年以上経っている監督
- 10年以上務め、引退から5年以上経っている審判員
- 引退から5年以上経過している野球界の発展に寄与した人物
と幅広く選出を行っています。
殿堂入りとなるのは、全米野球記者協会と同じく、
投票総数の75%以上を獲得した人
です。
全米野球記者協会は投票の際、成績を重んじる傾向があると言われています
次に殿堂入りで気になるQ&Aを次にまとめました。
日本人選手は殿堂入りしてる?する?
MLBでの殿堂入りQ&A
次の4つです。
気になりませんか?
- 殿堂入りすると何が貰える?
- 適正審査で、明らかに資格の劣るとはどういう選手?
- 得票率が高かった選手はどのくらいのパーセント?
- 日本人選手はいる?
殿堂入りすると何が貰える?
アメリカ野球殿堂博物館にレリーフが飾られる他、
- 全てのMLBゲームへの生涯パス
- 殿堂入りイベントへの無料旅行と宿泊
- 年間2万ドルの給付金
- 家族には終身健康保険が適用
と多くのメリットがあります。
適正審査で、明らかに資格の劣るとはどういう選手?
監督在任中に野球賭博をしたピート・ローズや、ワールドシリーズで八百長事件に関与したジョー・ジャクソンがそれにあたります。
両名ともMLBを永久追放されています。
得票率が高かった選手はどのくらいのパーセント?
野球殿堂は1936年に始まり、2023年時点で合計342人(84人の投手、189人の野手、23人の監督、10人の審判員、36人の野球発展貢献者)が表彰されています。
その中で100%の得票率だったのは9人です。
全米野球記者協会選出が1人。
- 2019年、パナマ出身のマリアノ・リベラ(投手)
ベテランズ委員会選出が6人、
- 2014年、ボビー・コックス(監督)
- 2014年、トニー・ラルーサ(監督)
- 2014年、ジョー・トーリ(監督)
- 2017年、ジョン・シャーホルツ(貢献)
- 2019年、リー・スミス(投手)
- 2023年、フレッド・マグリフ(一塁手)
残りの2人は、かつて存在したニグロリーグ特別委員会選出、
- 1972年、ジョシュ・ギブソン(捕手)
- 1974年、クール・パパ・ベル(中堅手)
です。
ベテランズ委員会は2001年まで得票率を発表していなかったので、もっとたくさんいるかも知れませんね
日本人選手はいる?
現在、日本人選手で殿堂入りした人はいません。
しかし。
野茂英雄(投手)さんは全米野球記者協会の投票では落選しましたが、ベテランズ委員会でのチャンスは残っています。
松井秀喜(外野手)さんは2018年に、殿堂入りの候補者に選ばれました。
イチロー(外野手)さんは2025年にMLB殿堂の投票資格を得る予定です。
大谷翔平さんは人気も凄いし、殿堂入りしそうですね!!
まとめ
MLBの殿堂入りの条件とは!何が貰える?日本人選手はいる?、いかがでしたでしょうか。
- 全米野球記者協会とベテランズ委員会から選出の2つのルートがある
- 選考の対象は、MLBで10年以上プレーし、現役引退後5年以上経過した選手
- 全米野球記者協会の適性審査を通過した選手
- そして投票で総数の75%以上を獲得した選手が殿堂入りとなる
- 全米野球記者協会の選出から外れた選手を審査するのがベテランズ委員会
- 引退後20年を過ぎ、全米野球記者協会選出の候補資格が無くなった選手
- 10年以上務め、引退から5年以上経っている監督
- 10年以上務め、引退から5年以上経っている審判員
- 引退から5年以上経過している野球界の発展に寄与した人物
- を選出し、投票総数の75%以上を獲得した人が殿堂入りとなる
でした。
投手は300勝、打者は3000安打と聞いたことがありましたが、成績では明確な基準が無いのですね。
日本人選手が選ばれる日が楽しみです!