熊に襲われた!という記事を春から夏、秋にかけてよく見ます。
キャンプ場で襲われる他、自宅に熊が現れた!なんて記事も。
アメリカにいる熊ってどんな熊なんだろう?
グリズリーはカナダだっけ??
日本だとヒグマが恐ろしい熊のイメージですが。
アメリカにもヒグマはいるのか??
この記事では、
- 北アメリカに生息する熊について
- 近年の被害状況について
詳しく!ご紹介します。
北アメリカに住む3種類のクマ
北アメリカにいる熊は、次の3種類です。
- アメリカクロクマ(アメリカグマ、American black bear)
- ハイイログマ(アメリカヒグマ、Grizzly bear)
- ホッキョクグマ(シロクマ、Polar bear)
黒、灰色、白と色々ややこしく感じますが、
アメリカにもヒグマはいました!
そしてグリズリーはヒグマのことでした!
それでは、1種類ずつ詳しく見ていきましょう。
アメリカクロクマ(アメリカグマ、American black bear)
基本データ
クロクマは黒だけでなく、肉桂色(くすんだ黄赤)、ブロンド、青/灰色、または白なんてのもいます!
- 体長:120〜200センチメートル
- 体高:70〜105センチメートル
- 尾長:8〜18センチメートル
- 体重:年齢、性別、季節により、45〜270キロ
- 平均寿命: 15〜25年
- 現在の生息地:オレンジ色の濃いところです↓
主にカナダですね。
薄い色のところはかつての生息地、以前はアメリカほぼ全土にいたのに、かなり追いやられてしまいました。
これまでに記録された最大の野生アメリカクロクマは、1972年11月にニューブランズウィック州(カナダ)で射殺されたオスで、内臓を綺麗にした後の体重が409kg、つまり生きている時の推定体重500kg、体長は2.41mでした。
デカイ!!
クロクマの食べ物
クロクマはほとんど何でも食べる雑食動物です。
植物が多めですが、動物も食べます。
曲がった爪は、木を登って食べ物を探すのに役立ちます。
果実、ナッツ、草、昆虫、魚、鳥、鳥の卵、齧歯類、動物の死骸など。
クロクマはとても賢く、匂いだけでなく、外見によっても食べ物を識別できます。
人間の食物を与えられたクマは、キャンプ場、バッグ、ゴミ箱、さらには自動車を食物と関連付け始めます。
クマに食べ物やゴミを与えず、安全に野生でいられるようにしてあげるのが大切です。
クロクマの冬眠と出産
寒い季節、食糧不足を避けるため、クロクマは10月から翌5月にかけて冬眠します。
最大6か月間冬眠し、その間は食べたり飲んだり、排泄もしません。
アラスカの寒い地域では7か月くらい冬眠しますが、暖かい海岸沿いだと2〜5か月、もしくは全く冬眠しないこともあるそうです
冬眠中、妊娠しているクマは子を産みます。
通常、冬眠最初の2ヶ月以内に生まれます。
母親グマと子は冬の間は巣穴に留まり、3月下旬から4月上旬に出てきます。
クロクマの生活と繁殖期
繁殖期を除いて、大人のクロクマはほとんどが孤独な生活を送っています。
クロクマの繁殖期は夏(5〜7月)ですが、クマの母が巣穴に入るまで、胎芽は成長しません。
赤ちゃんは冬眠の間、通常1月中旬から2月上旬の間に生まれます。
赤ちゃんは小さく、無力で、無毛で、体重は250グラム未満です。
母親のクマは、一度に1〜3頭を産みますが、4匹産むこともあります。
巣穴から出る頃の子供たちの体重は、2キロを超えています。
授乳期間は6〜8か月、若いクマの成長は速く、最初の誕生日までに35キロ以上になることもあります。
オスは生後3〜4年、メスは生後2〜9年で性的に成熟します。
母グマは子供と一緒に約18か月間、または再び交尾する準備ができるまで一緒にいます。
銃や罠などの狩猟、交通事故から平均10年程で死亡するクマが多いです。
毛皮は商取引を規制されているので需要は少ないのですが、農作物を荒らす害獣とみなされることもあります。
ハイイログマ(アメリカヒグマ、Grizzly bear)
ハイイログマはハッキリした肩のコブ、お皿のような形の顔、長い爪が特徴です。
ハイイログマは英語だとグリズリーベア
北米ブラウンベアとも呼ばれています
灰色なの?茶色なの??どっちの色にも見えますね
基本データ
ハイイログマは時速50キロほどで走り、泳ぎも得意です!
- 体長:150〜210センチメートル
- 体高:90〜150センチメートル
- 体重:性別、場所、季節により、90〜450キロ
- 平均寿命: 15〜25年
- 現在の生息地:色の濃いところです↓
今はアラスカ州、アメリカ北西部、カナダ西部に限られています。
ハイイログマの食べ物
ハイイログマは雑食性で、植物、果実、魚、小さな哺乳類を食べます。
クロクマと違い、ハイイログマには長くて強い爪と強い肩があるので、効率的に食べ物を掘って探したり(球根、根、塊茎など)、果物を選んだり、獲物を捕まえたり(ヘラジカやバイソン)します。
クロクマを捕食することもあるんだって!
オオカミから獲物を奪ったりも…
ハイイログマはとても賢く、好奇心も強く、食べ物を見つけるのが上手です。
若いクマは木登りが得意ですが、体重が増えた大人は登らなくなります。
人間の食物を与えられたクマは、人間と食物と関連付け始めるかも知れません。
これはとても危険なことなので、クマに餌を与えないこと、食品の保管を徹底することが大事です。
(クロクマと同じですね。)
ハイイログマは、ほとんどの時間を摂食に費やします。
冬に脂肪を蓄えるためには、1日あたり最大13キロの食物を食べます。
アラスカにいるハイイログマは、ヒグマの中では最大で、カロリーの非常に高い食物摂取を必要とします。
冬眠のため、夏と秋には1日あたり40キロの食物を食べることもあり、毎日1〜3キロ脂肪を増やします。
彼らの食事は、果実、花、草、ハーブ、根などですが、ビーバー、シカ、トナカイ、サーモン、小さな哺乳類からもタンパク質を摂取します。
ハイイログマの冬眠と出産
ほとんどのハイイログマは、10月中旬から12月上旬にかけて、巣穴で冬眠して過ごします。
冬眠の間、クマの体は体温、脈拍数、呼吸が低下し、夏に蓄えた脂肪をエネルギーとしながら眠ります。
アラスカの最も寒い地域だと、冬眠は5〜8か月も続くことがあります。
クマの中には、目を覚まして巣穴を離れ、食べ物を探すクマもいるそうです
割と自由ですね!
妊娠中のメスのハイイログマは、冬の間、巣穴で、通常1月下旬または2月に出産します。
母グマと子供は冬の間、巣穴に残り、子育てします。
クマ達は4月から5月に巣穴から出てきます。
ハイイログマの生活と繁殖期
大人のハイイログマはかなり孤独な生活を送っています。
しかし餌が豊富な時や交尾の時期には、一緒にいるのが発見されています。
メスのハイイログマは、少なくとも4〜6歳になるまで交尾をしません。
繁殖期は5月中旬から7月中旬で、シーズン中に複数のパートナーと交尾します。
秋にメスが巣穴に入ると、胚が発達し始めます。
約8週間後、または1月か2月に、子供が生まれます。
通常、1〜3匹の子を産みますが、4匹生まれることもあります。
赤ちゃんは小さく無毛で生まれ、体重が500グラム未満のこともあります。
冬の間は眠り、乳を飲み、母親と一緒に巣穴で暖かく過ごします。
春が来る頃には成長し、体重は2〜3.5キロになります。
オスは子育てに関わりません。
それどころか子を襲うこともあり、母親グマは子供を守るのに懸命です。
サバイバルスキルを学ぶため、親子は約2年間一緒にいます。
2、3年後、子が離れると、メスは再び交尾する準備が整います。
ハイイログマを生け捕りにし闘牛用の牛やライオンと闘わせるスポーツが、19世紀まで盛んに行われていました。
毛皮目当てのハンティング、害獣としての駆除、そしてこのスポーツにより、カリフォルニア州南部に生息していたカリフォルニアハイイログマは絶滅しています。
ホッキョクグマ(シロクマ、Polar bear)
ホッキョクグマは北米で最大の熊です。
基本データ
ホッキョクグマは雪や氷の中での生活に適応し、寒い環境で生活しています。
熱をよりよく吸収するために黒い肌と、水をはじき雪と氷の中でカモフラージュとなる厚い白い体毛で覆われています。
大きな水かきのある足は、泳ぐのに役立ちます。
- 体長:180〜240センチメートル
- 体高:100〜160センチメートル
- 体重:180〜540キロ
- 平均寿命: 25〜30年
- 現在の生息地:緑色のところです↓
アメリカでは、ホッキョクグマはアラスカでのみ見ることができます。
アラスカシロクマの個体数は4,000〜7,000個体と推定され、ベーリング・ランド・ブリッジ国立保護区とケープ・クルセンスターン国定公園の2つの国立公園だけが生息地と報告されています。
近年は地球温暖化の影響で小型化しているそうです
冬は流氷と一緒に南へ、夏は北へ移動します
ホッキョクグマの食べ物
ホッキョクグマは、他のクマ種よりも動物食傾向が強いです。
これは、北極の気候下では植物が不足しているためです。
ホッキョクグマは通常アザラシを食べますが、入手可能ならばクジラの死骸も食べます。
強い嗅覚を持っていて、30キロ離れたところからでも死骸を見つけることができます。
食べ物が不足している時は、小さな齧歯動物や魚を獲ったり、海藻を食べます。
ホッキョクグマの冬眠と出産
冬でも食べ物は豊富なので、妊娠中のメスだけが海氷上で冬の巣穴を作ります。
母グマは巣穴で深く眠りますが、子グマの誕生と授乳のために起きます。
ホッキョクグマの生活と繁殖期
メスのホッキョクグマは、4〜5歳で性的に成熟します。
繁殖期は春、3〜6月ですが、メスが巣穴に入るまで胚は発達しません。
妊娠期間は195〜265日です。
ホッキョクグマは、冬に1〜3頭の子を産みます。
双子が最も一般的です。
赤ちゃんは30〜35センチで、体重は450グラムを少し超えます。
春には、母グマと子供たちが巣穴から出てきます。
オスグマは時に子供を殺すことがあるため、母グマはとても警戒しています。
子の2頭に1頭は生後1年以内に死亡することが多いのですが、その原因はオスに捕食される確率が高めです。
子供は5〜6年で性的に成熟しますが、母親と一緒に2年以上過ごし、サバイバルスキルを学びます。
イヌイットはホッキョクグマを食用にしてきました。
特に毛皮はとても有用な防寒具で、クマが保護されている昨今は、毛皮の価格はとても高くなっています。
くまは色々キャラクターになっています。
お気に入りのキャラはいるでしょうか?↓
続いて、クマによる被害にはどんなものがあるのか?をリストにまとめました。
クマによる被害リスト
アメリカでの野生のクマによる被害は、いろいろな状況で発生しています。
クマの攻撃は、
- 略奪のため
- 縄張りのため
- 子供を守るため
などがあります。
ほとんどの攻撃は、人が1人か2人しかいないときに発生しています。
クマの種類別に、2000年からの被害リストです。
クロクマによる被害リスト
名前、年齢、性別 | 日付 | 場所 | 説明 |
---|---|---|---|
エリン・ジョンソン、27歳、女性 | 2017年6月19日 | ポゴ鉱山、アラスカ | ポゴ鉱山の契約社員だったジョンソンは、土壌サンプルの収集中に遭遇、死亡しました。 クマは鉱山職員によって射殺されました。 |
パトリック・クーパー、16歳 | 2017年6月18日 | インド、アラスカ | クーパーは、ランニングレースのジュニア部門に参加した後、クマに追いかけられ殺されました。 クーパーはクマが付いてくると家族にテキストを送っていました。 クマは射殺されました。 |
ダーシュ・パテル、22歳、男性 | 2014年9月21日 | ニュージャージー州ウェストミルフォード近郊 | パテルはアプシャワ保護区で4人の友人とハイキングをしようとしていました。 入り口で近くにクマがいるから戻るようにアドバイスされました。 しかし彼らは出発し、クマを発見し、写真を撮りました。 クマが跡を付けてきたので、バラバラに走り、再集結した時にはパテルが行方不明でした。 2時間後、遺体として発見され、クマも射殺されました。 剖検により体内に人の遺体が発見されました。 州環境保護省によると、ニュージャージー州で初めての致命的な被害でした。 |
ロバート・ウィーバー、64歳、男性 | 2013年6月6日 | アラスカ州デルタジャンクションの近く | 妻によると、ウィーバーはジョージ湖のキャビンへと歩いている時に襲われました。 妻はキャビン内へと逃れ、怪我はありませんでした。 104.3 kgの雄のクロクマが兵士によって射殺され、ウィーバーの遺体の一部が胃に残っていることが分かりました。 |
ラナ・ホリングスワース、61歳、女性 | 2011年7月25日 | アリゾナ州パイントップレイクサイド | ホリングスワースはカントリークラブで犬を散歩中、113.4 kgのクロクマに襲われました。 ほぼ1か月後、11回の手術の後、脳出血で亡くなりました。 クマは追われ、射殺されました。 |
ブレント・カンドラ、24歳、男性 | 2010年8月19日 | コロンビア駅、オハイオ州 | カンドラは、危険なペットを飼っていたサム・マッツォーラの所有するクマの世話係でした。 餌やりのために檻の外に出ていたクマがカンドラを襲いました。 サム・マッツォーラは自分の敷地内で動物を飼うことを許可されていました。 しかし危険な動物を何十匹も飼い、熊に相撲させて金儲けをしていたため、ライセンスを失いました。 |
ケリー・アン・ウォルツ、37歳、女性 | 2009年10月4日 | ロスタウンシップ、ペンシルバニア | 夫が飼っていたペットのクマのケージを掃除している時に攻撃されました。 ケージの反対側の端にドッグフードを投げてクマをそらそうとしたそうです。 隣人がクマを射殺しました。 |
ドナ・マンソン、74歳、女性 | 2009年8月7日 | コロラド州ユーレイ | マンソンは10年間クマに餌を与えており、野生生物の管理者から繰り返し警告を受けていました。 歳をとった大きなクマが戦いで負傷した後、マンソンは助けるために食べ物をあげました。 年老いたクマはマンソンの所有地に行き、ワイヤーフェンスを越えてマンソンを攻撃しました。 その後、マンソンの家で2匹のクマを殺しました。 解剖の結果、クマの1匹にはマンソンを食べた証拠が明らかになりました。 |
サミュエル・エヴァン・アイブス、11歳、男性 | 2007年6月17日 | ユーインタ・ナショナル・フォレスト、ユタ州 | アイブスは、アメリカンフォークキャニオンの家族用テントから攫われ、殺されました。 州の野生生物当局は、前夜にキャンプ場に入ったクマを射殺しました。 アイヴスの家族が熊の存在を警告しなかったと告訴し、195万ドルを得ました。 これは、ユタ州で初めての致命的な被害でした。 |
エローラ・ペトラセック、6、女性 | 2006年4月13日 | テネシー州チェロキー国有林 | キャンプ場近くの滝でクマが家族を襲いました。 ペトラセックの母親と兄弟も負傷しました。 クマは閉じ込められて殺され、無関係のクマが誤って殺されました。 |
エスター・シュワイマー、5ヶ月、女性 | 2002年8月19日 | ニューヨーク州フォールズバーグ | 別荘のポーチ近くにあったベビーカーから、クマはシュワイマーを口で森に運びました。 シュワイマーは首と頭の傷で亡くなりました。 |
アデリア・ トルヒーリョ、93歳、女性 | 2001年8月18日 | モーラ、ニューメキシコ | ガラス板を突き破って家に侵入し、クマはトルヒーリョを殺しました。 トルヒーリョの遺体は台所で発見されました。 クマは射殺されました。 |
グレンダ・アン・ブラッドリー、50歳、女性 | 2000年5月21日 | グレートスモーキーマウンテン国立公園、テネシー州 | ブラッドリーはクマと子供に襲われ、食べられました。 これは、米国南東部の国立公園での初めての致命的な被害でした。 ブラッドリーの遺体近くをウロウロしていたクマは、パークレンジャーによって射殺されました。 |
ハイイロクマによる被害リスト
名前、年齢、性別 | 日付 | 場所 | 説明 |
---|---|---|---|
ダニエル・シリング、46歳、男性 | 2020年7月29日 | ホープ、アラスカ | キャビンの数マイル先で死んでいるのが発見されました。 クマ避けスプレーの空き缶が見つかりました。 目撃者はいませんでした。 |
アンソニー・デビッド・モントーヤ、18歳、男性 | 2018年10月1日 | アドミラルティ島、アラスカ | モントーヤはアラスカのアドミラルティ島にある採掘現場で働いていた時に、雌のハイイロクマと2頭の子に襲われました。 3匹のクマすべてが殺されました。 |
マーク・アップテン、37歳、男性 | 2018年9月14日 | ティトンウィルダネス、ワイオミング | ガイドをしていたアップテンとクライアントは、撃ったヘラジカを処理していた時に襲われました。 クマは1.5歳の雄の子がいる雌でした。 クライアントはピストルの操作に慣れていなかったので、アップテンに投げてよこしましたが受け取ることが出来ませんでした。 クマがアップテンを攻撃したため、クライアントは怪我をしながら逃げました。 アップテンは母グマとその子にも殺され、クマもワイオミング当局者によって射殺されました。 |
マイク・ソルティス、44歳、男性 | 2018年6月19日 | イーグルリバー、アラスカ | ソルティスはイーグルリバー沿いで一人、日帰りハイキングをしていました。 捜索レンジャーがソルティスの遺体の上に座っているハイイログマを発見しました。 クマは捜索隊も攻撃し、レンジャーの一人が大怪我し、捜索隊はその地域から撤退しました。 クマは更なる捜索隊が到着する前に逃げました。 |
ブラッド・トリート、38歳、男性 | 2016年6月29日 | フラットヘッド国有林、モンタナ州 | トリートと友人は、ハーフムーンレイク近くの米国森林局のエリアでマウンテンバイクに乗っていました。 報告書によると、トリートは大型のハイイログマと高速で衝突しました。 クマはすぐにトリートを攻撃しました。 友人は無傷で脱出し、助けを求めました。 クマは特定されましたが、攻撃は自然な反応であったため、捕獲も殺害もされませんでした。 |
ランス・クロスビー、63歳、男性 | 2015年8月7日 | イエローストーン国立公園、ワイオミング州 | 公園の診療所の従業員であったクロスビーは、仕事に来なかったため報告されました。 パークレンジャーは、人気の高いエレファントバックループトレイルから1600メートル未満の場所で彼の遺体を見つけました。 彼の体は部分的に食べられ、隠されていました。 腕の刺し傷は、身を守ろうとしたことを示していました。 近くに母グマと子グマがいたので、それが攻撃の原因であると考えられました。 クロスビー殺害がそのクマであることが判明した後、母グマは捕獲され殺されました。 母グマを殺さないでという訴えもありましたが、公園の監督官は母グマがまた攻撃するリスクがあると判断しました。 |
アダム・トーマス・スチュワート、31歳、男性 | 2014年9月4日 | ブリッジャー=ティートン国立森林公園、ワイオミング州 | スチュワートは、ワイオミング州北西部のブリッジャー=ティートン国立森林公園で単独研究を行っていました。 ここはクマの生息地でした。 スチュワートが戻らなかったので捜索したところ、彼の遺体を見つけました。 病理学者は、死の原因がクマの攻撃によるものであると言いました。 頭蓋骨に刺し傷がありました。 FWSの報告によると、クマ避けスプレーや小火器を持っていなかったそうです。 |
リチャード・ホワイト、49歳、男性 | 2012年8月24日 | デナリ国立公園、アラスカ | ホワイトはトクラト川に沿って一人でバックパッキングをしていました。 ハイカーが捨てられたバックパックと破れた服を見つけ、レンジャーが調査し、ホワイトの遺体に座っているハイイログマを発見しました。 クマはアラスカ州警備隊によって射殺されました。 ホワイトのカメラから、クマや攻撃の写真を確認しました。 写真には46メートルから91メートルまでの8分の間にクマが写っていました。 これはデナリ国立公園で記録された最初の致命的な攻撃でした。 |
トマス・プエルタ、54歳、男性 | 2012年10月 | チチャゴフ島、アラスカ | 通行人が放置された小舟を発見し調べたところ、ハイイログマの雌と2頭の子に遭遇しました。 アラスカ州の兵士と救助隊員はその後、キャンプの跡を発見しました。 争った形跡があり、荒らされた植物をたどると、プエルタの遺体がありました。 |
ジョン・ウォレス、59歳、男性 | 2011年8月24日 | イエローストーン国立公園、ワイオミング州 | ウォレスの遺体は、メアリーマウンテントレイルでハイカーによって発見されました。 ウォレスは一人でハイキングをしていました。 解剖によりはウォレスがクマの攻撃で死亡したことが分かりました。 レポートによると、公園の職員がウォレスにクマの危険性について注意しましたが、彼は自分は専門家だと言い、興味を持ちませんでした。 スナックを食べるために丸太の上に座っていたウォレスが攻撃され、その攻撃は防御のためというよりは略奪のためだったことが分かっています。 クマは公園の役人によって殺されました。 |
ブライアン・マタヨシ、57歳、男性 | 2011年7月6日 | イエローストーン国立公園、ワイオミング州 | マタヨシと彼の妻はワピティレイクトレイルをハイキングしていて、ひらけた草原でハイイログマの母親に遭遇しました。 カップルは逃げましたが、クマは突撃しました。 逃げようとしたマタヨシは噛まれ致命傷、ひっかかれました。 妻は木の陰に隠れ、クマに持ち上げられて落とされ、彼女は死んだふりをしました。 クマは立ち去り、妻に怪我はありませんでした。 国立公園局による最初の調査では、クマの行動は子グマへの脅威を察知した防衛的なものであることが判明しました。 捕食性のものではなく、過去に人間に対する暴力的な事件が無かったため、クマは放置されましたが、その後ジョン・ウォレス事件の起きた場所にいたことが判明し、殺害されました。 後の調査では、夫婦がクマから逃げたのは間違いであり、この攻撃は「300万分の1の出来事」であったと判断されています。 |
ケビン・カマー、48歳、男性 | 2010年7月28日 | ガラティン国有林、モンタナ州 | カマーはソーダ・ビュート・キャンプ場のテントの中にいましたが、母グマに襲われて7.6メートル離れたところに引きずり込まれました。 別のキャンプ場にいた他の2人のキャンパーも襲われました。 10代のキャンパーは足を噛まれ、女性は腕と足を噛まれました。 クマはキャンプ場に仕掛けられた罠に引っかかった後、殺されましたが、子グマはモンタナ動物園に送られました。 |
アーウィン・フランク・エバート、70歳、男性 | 2010年6月17日 | ショショーニ国有林、ワイオミング州 | 植物学者のエバートは、イエローストーン国立公園のすぐ東をハイキング中にハイイログマに襲われました。 襲撃から2日後、クマは野生生物当局によってヘリコプターから射殺されました。 当初、エバートはその地域を避けるよう警告された標識を無視したと報告されていました。 しかし遺体を回収した保安官代理とエバートの家族は、標識はもはや存在しなかったと述べました。 翌月に発表された報告書では、標識が取り除かれていたことが確認されました。 エバートの妻は連邦政府を相手に不法死訴訟を起こしましたが、却下されました。 |
スティーブン・ミラー、39、男性 | 2008年4月22日 | カリフォルニア州ビッグベアーレイク | 映画で演技するよう訓練された熊のロッキーは、アニマル・トレイナーのミラーの首を噛みました。 攻撃の前、クマは映画『俺たちダンクシューター』で紹介されていました。 クマを鎮圧するために唐辛子スプレーが使用されました。 |
リッチ・ハフマン、61歳、男性 キャシー・ハフマン、58歳、女性 | 2005年6月23日 | 北極圏国立野生生物保護区、アラスカ | ハフマン夫妻は、フラウーラ川沿いのキャンプ場のテントの中で攻撃されました。 ラフティングをしていた3人の人は、クマにより800メートル以上追いかけられました。 その後、現場を調査していたノーススロープ自治区の警察官がクマを射殺しました。 |
ティモシー・トレッドウェル、46歳、男性 エイミー・フグエナール、37歳、女性 | 2003年10月5日 | アラスカ州カトマイ国立公園 | 2人の死体は、カフリア湾でパイロットによって発見されました。 トレッドウェルは、アラスカで野生のクマと一緒に暮らすという本やドキュメンタリーで有名でした。 事件を調査した州警察は、攻撃の記録テープを回収しました。 2人は、アラスカの茂みで数ヶ月過ごした後、帰る予定の前日の夜に殺されました。 攻撃の様子は、ドイツの監督ヴェルナー・ヘルツォークによる2005年のアメリカのドキュメンタリー映画『グリズリーマン』に収録されています。*1 |
ティモシー・ヒルストン、50歳、男性 | 2001年10月30日 | オーバンド近く、モンタナ | ヒルストンはモンタナ州西部でヘラジカの格好をしていた時に襲われました。 疑いのあった母グマとその子グマは、米国野生生物局の職員によって殺されました。 ヒルストンの未亡人は、連邦政府と州政府機関に過失があるとして訴訟を起こしたが、訴えは却下された。 |
ジョージ・タロス、41歳、男性 | 2000年7月14日 | アラスカ州ハイダー | アラスカ南東部のカナダとアメリカの国境近くのキャンプ場で、タロスの一部が食べられた遺体が発見されました。 クマは射殺されました。 |
*1 アメリカのドキュメンタリー映画『グリズリーマン』はこちら↓
ホッキョクグマによる被害リスト
アメリカでのホッキョクグマの被害は2000年からはゼロでした。
そこでの1990年代まで遡りました。
結果、1件ありました。
名前、年齢、性別 | 日付 | 場所 | 説明 |
---|---|---|---|
カール・ストーカー、28歳、男性 | 1990年12月8日 | アラスカ州ポイントレイ | ストーカーがガールフレンドと一緒に歩いていた時、町の真ん中で追いかけられ、食べられました。 クマはストーカーの遺体の近くで撃たれ殺されました。 |
参考:List of fatal bear attacks in North America
まとめ
アメリカに住む熊は何種類?生態の違いから被害まで徹底調査、いかがでしたでしょうか。
3種の違いを、簡単に表にまとめました。
アメリカクロクマ (アメリカグマ) | ハイイログマ (ヒグマ、グリズリー) | ホッキョクグマ (シロクマ) | |
---|---|---|---|
体長(cm) | 120-200 | 150-210 | 180-240 |
体重(kg) | 45-270 | 94-450 | 180-540 |
寿命(年) | 15-25 | 15-25 | 25-30 |
食べ物 | 雑食 | 雑食 | 動物食傾向強し |
冬眠(月) | 10-5 | 10-5 | – |
繁殖期(月) | 5-7 | 5-7 | 3-6 |
性的成熟(年) | 3-4(オス) 2-9(メス) | 4-6 | 5-6 |
という結果でした。
シロクマは可愛い〜、クマは怖い、ヒグマはもっと怖い!、というイメージでしたが、襲われたら怖いのは同じですね^^;
ヒグマ被害では、映画になっているのが2つもあって驚きました。
野生のクマと親しくなる、憧れる気持ちは分かりますが、やはり猛獣を友人にするのは難しいですね。
子熊だって食べられちゃうんですから。