アメリカの中学校生活を現地ママが徹底解説します!

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アメリカの中学校は、ミドルスクール(Middle school)といい、6年生から8年生までの3年間です。

私の娘は、今、8年生でもうすぐ卒業なのですが、
小学校(Elementary school)とは、学校の規模も、カリキュラムも全く違い、最初はかなり戸惑いました。

でも良いこともあって、学校が近くなったので、車の送り迎えが必要なくなりました!
一人で歩いて登校がOKの年齢になったんです。

それって日本では当たり前では?
日本は小学生でも一人で通学してるけど…。

そうなんですよね、でもアメリカでは小学生まではお留守番も一人ではダメだし、とても“守る”んです。

しかし、中学生からは違いますよ?
私は、アメリカの中学校って大学みたいだ、と思いましたから。

この記事では、アメリカの小学校と違う、もちろん日本の中学校とも違う、

アメリカの中学校生活のいろいろ

を、現役中学生の娘の助けを借りながら、ご紹介します。

※私が経験したカリフォルニア州の某カウンティをベースに書いています。
他州では全く違う場合もあります。

目次

学級担任制から教科担任制へ

アメリカの中学校では、生徒は、自分のクラスというものがありません。
だから教室もありませんし、担任の先生もいません。

教室は、それぞれの教科の先生が持っています。
生徒は自分の取っている授業に合わせて、先生の待っている教室へと移動します。

授業によって、その場にいる生徒の顔触れは変わります。
1日ずっと一緒というお友達は、まず、いません。

日本の大学が、こんな感じですよね?
クラスはあっても、顔を合わせたのは初日だけ。

そしてこの移動、休み時間が短いため、キャンパスを大急ぎで移動しなくてはなりません。
どのくらい短いのか、次に時間割をお見せします。

中学校の時間割

娘の学校の時間割です。
3種類あります。

普通の日 (月火木金)

Call to Class8:20
Period 18:25 – 9:10
Period 29:14 – 10:06
休み時間10:06 -10:12
Period 310:12 – 10:57
Period 411:01 – 11:46
ランチ11:46 – 12:21
SR/SSR12:26 – 12:37
Period 512:37 – 1:22
Period 61:26 – 2:11
Period 72:15 – 3:00

授業時間は45分、は良いとして、開始が14分とか、12分というのが、細かいですね。
休み時間は6分、授業の合間は4分です、短いですね〜。

SR/SSRは、サイレント・リーディングの略で、静かに本を読む時間だそうです。
「でも誰も読んでないよー。携帯いじってるー」と娘が言ってました^^; オイオイ。

短い日 (水曜日)

Call to Class8:20
Period 18:25 – 9:01
Period 29:05 – 9:47
休み時間9:47 – 9:53
Period 39:53 – 10:28
Period 410:32 – 11:07
Period 511:11 – 11:46
ランチ11:46 – 12:21
Period 612:26 – 1:01
Period 71:05 – 1:40

同じく7時間授業で、それぞれの時間が短くなっています。
休み時間や移動時間は変わりませんが、授業時間が約35分になっています。

ミニマムデイ(ランチ無しの日)

Call To Class8:20
Period 18:25 – 8:55
Period 28:59 – 9:33
Period 39:37 – 10:07
休み時間10:07 – 10:13
Period 410:13 – 10:43
Period 510:47 – 11:17
Period 611:21 – 11:51
Period 711:55 – 12: 25

同じく7時間授業で、それぞれの時間がさらに短くなっています。
休み時間や移動時間は変わりませんが、授業時間が約30分になっています。

そう、お昼で終わろうと、午後の授業カットとか、そういうことは無いのです。
授業は毎日、平等にあるのです。

つまり、何曜日が休みになろうが、何かの授業が遅れるということが無い
これは良いな、と思いました。

1つの授業が30分というのは、どうかとも思いますが。

では次に、授業内容について、具体的に見てみましょう。

中学校の授業内容

必須科目と、選択科目があります。

必須科目

娘の学校で3年間毎日あったのは、

  1. Language Arts(国語=英語)
  2. Social Studies(社会)
  3. Science(理科)
  4. Math(数学)
  5. Physical Education(体育)

の5つです。

先生は学年で何人かいましたが、選ぶことはできません。
学校から先生を指定されます。

体育も毎日ありますが、時間が短い時は、着替え無しで授業をすると娘が言っていました。
着替えていると、それだけで時間がなくなってしまいますから。

7時間授業の内、残りの2つが選択科目になります。

選択科目

娘の学校では、次のような選択科目がありました。

6年生は余り選択肢が無かった(7年生用の8番までとほぼ同じ)ので、7年生と8年生の科目を紹介しますね。

7年生用

  1. Art(美術)
  2. Concert Band 7(吹奏楽)
  3. Jazz Band(ジャズバンド)
  4. Concert Choir (合唱)
  5. Drama 7(ドラマ)
  6. Computer Science(コンピューターサイエンス)
  7. French I(フランス語1)
  8. Spanish I(スペイン語1)
  9. Broadcast Journalism(報道)
  10. Forensic Science(法医学)
  11. Marine Biology(海洋生物学)

8年生用

  1. Art(美術)
  2. Symphonic Band 8(吹奏楽)
  3. Jazz Band(ジャズバンド)
  4. Concert Choir (合唱)
  5. Drama 8(ドラマ)
  6. Graphic Design(グラフィックデザイン)
  7. French II(フランス語2)
  8. Spanish II(スペイン語2)
  9. Creative Writing(文芸)
  10. Food Chemistry(食品化学)
  11. Journalism(ジャーナリズム)
  12. Astronomy(天文学)
  13. Counselor Aide(カウンセラー助手)
  14. Yearbook(イヤーブック)

1年間通して取るものと、半年のものと2種類あります。
1年間用なら2つ、半年用なら4つ、1年間用1つと半年用なら2つを取らないとなりません。

希望順に6つ出して、学校が始まる日に発表でした。

ただし英語が遅れている子はESLクラス、数学が遅れている子は補習クラスなど、学校指定のクラスを受けないとならないこともあります。

選択科目の中には、え、それって授業なの?というのもありますね。

カウンセラー(学校に数人いて、全生徒を受け持っています)助手とか、イヤーブック(卒業アルバムです)作りは、ある意味、確かに勉強にはなりますが…。

ボランティアを重視するアメリカらしいな、と思います。

娘が選んだのは、7年生ではドラマ、コンピューターサイエンス、法医学、海洋生物学です。
法医学では犯罪について習い、指紋を取ったり、自分で殺人事件の物語を作って、立体模型も作り、なかなか楽しそうでした。

8年生では文芸、ジャーナリズム、天文学を取りました。
とにかく本を読んで、文章を書きまくりました。

さて、ここからはアメリカの中学校の教育方針についてお話したいと思います。

遊びが多く、伸び伸びとして、親の参加も多かった小学校時代。

中学は…。

アメリカの中学校は自立と自己管理を求める

アメリカの中学校では、遊びは終わり、勉強中心になります。

休み時間はいつも元気いっぱい遊びまわっていた子ども達ですが、そんな時間もなくなり、ランチの後はお喋りするくらいです。
娘はお友達と、トランプでカードゲームをすると言っていました。

中学校では、自分で考え、行動する、自立した人間になるための教育が始まります。

そのために必要なのが、親がかりではない、自己管理です。

ここで、アメリカの小学校や、日本の中学校とは違うと思った点を挙げていきます。

  1. 宿題をしないとゼロが付く
  2. 文房具などを自分で買う
  3. 日本のような校則は無いが…

1つずつ見ていきましょう。

宿題をしないとゼロが付く

成績への影響が大きいのが宿題です!

宿題は多い

宿題は全教科とはいいませんが、毎日出ます
次の日には授業があるので、先の締切が指定されていない限りは、次の日までにしないとなりません。

入学したての頃は1時間もやれば終わっていましたが、課題が重なると、3時間、4時間かかります。
下手すると夜中過ぎまで、ということもありました。

娘はネイティブで、分厚い英文書でも何の苦もなく読むのでまだマシでしたが、駐在のお子さんはかなり苦労していました。
来て2年というお子さんは、娘が10分で終わる宿題を2時間かかるとこぼしていました。
(でも、今はもうペラペラです、スゴイですね!)

そのたくさんの宿題は、自分で管理しなくてはいけません。

具体的には、1. いつまでに、2. どの範囲を、3. どのようにやるのか?

先生の指示を聞き漏らさずに、毎回きちんと聞いて、メモしていれば良いのですが、子どもですから、友達と話していたり、書き漏らすこともあります。

親には、アプリで宿題や課題の報告が毎日あります。

ただし先生も人間なので、アプリに入れ忘れることもあります。

また6年生の時は親が「宿題は?」と促せていても、上級生になると、わざわざアプリには入れないという先生が多くなり、結局、生徒が自分で管理すること、となりました。

画像の右側にポイント(数字)がありますが、これにより成績が決まります。

アプリは毎日更新され、各教科毎に成績が報告されます。
宿題を忘れると、100.00%ではない、0(ゼロ)が付きます。
途端に成績がガクンと下がり、今までAだったのが、B- になったりして、持ち直すのが大変です。

教科にもよりますが、宿題やテストでスコア配分、成績の配分も変わります。

娘はずっとA+だったのに、やってあった宿題を机の上に置き忘れて提出できず、ゼロが付いたことがありました。
翌日、理由を言って持っていきましたが、「締め切りをすぎているから」と受け取ってもらえませんでした。
成績は当然、ガクンと下がり、非常に悔しい思いをしましたが、今思えば、良い勉強になりました。

休んだ時や席を外した時も

娘が7年生の時でした。
コンピューターのクラスを受けていたら、カウンセラーから呼び出しを受け、授業を抜けました。
そのまま授業時間は終わってしまい、次の授業へ。

帰ってきてから、終わっていない課題をやって、次の日に出そうとしたら、もう受け取ってもらえませんでした。
締め切りは昨日だったから、と。
そしてゼロが付きました。

学校都合の呼び出しだったのに?

娘に先生に訊くように言いましたが、もう過ぎたし〜、無理だよ〜、とウダウダ言って数日が過ぎてしまい。
こんなことで親が出るのも…ということで、結局、泣き寝入り(?)

おそらく、このケースなら、翌日に交渉すれば、出させて貰えたと思いました。

アメリカの中学校では、休んだ時や席を外した時に出た宿題・課題でも、やらなければゼロが付きます。

不在は自己責任となり、生徒が責任を持って、宿題・課題内容を確認し、提出しなければなりません。

先の娘のケースでは、当日中に先生のところへ行って、宿題が出てないか確認するべきでした。
または翌日に、前日にカウンセラーから呼び出しを受けて出せなかったことを説明するべきでした。
先生は、いちいち生徒全員の事情など把握していないのですから。

だからアメリカの中学生は、学校を休むのを嫌がります。

宿題を確認するのが面倒だし、休めば休むだけ、宿題がたまって、後で自分が大変だからです。

宿題をしなかったらどうなるか?

ゼロが付きます。
そしてどんどん成績が下がります。

Fが付いたら進級できません。

文房具などを自分で買う

アメリカの小学校では、鉛筆、消しゴム、ハサミなどの文房具は、全て学校で管理して、使う時に先生が貸してくれる形でした。
(文房具は、新学期が始まる時に、親がクラス全員分を用意して先生に渡しています。)

中学では、教科の先生がそれぞれに必要なもの(ノートやペンなど)を授業の初めに指示します。
生徒はそれをメモして、指定された期間までに、校内にある販売所で自分で購入します。

外部で購入してもかまいませんが、校内だととても安いのです。

その後は、自分で管理して使います。

自分の物を自分で管理する、日本では当たり前のことですね。

しかしアメリカでは、つい少し前(小学校)とのギャップが激しくて(自分で購入&管理)、一気に放り出すんだなあ、という印象でした。

日本のような校則は無いが…

日本で校則と言えば、髪型や制服についてが浮かびます。

アメリカではパーマを掛けようが、染めようが、化粧をしようが、自由です。
制服は無いので、それに関するルールもありません。
でも私服のドレスコードや、禁止されていることはあります。

ここでは、それをご紹介します。

禁止されているドレスコードです。

  1. ショートパンツ
  2. ショートスカート
  3. タンクトップ
  4. ホルタートップ
  5. ベアミドリフ
  6. バックレストップ
  7. 挑発的なロゴの付いたTシャツ
  8. 腰パン
  9. 帽子は教室、メディアセンター、オフィス、またはジムでの着用禁止

肌を露出しているものが多いですね、まあ、当たり前という感じです。

続いて、禁止されていること。

  1. 人種、宗教、性別、文化、民族、性的嗜好を理由に嫌がらせをすること
  2. 学校や個人の私物の盗難、および損害を与えること
  3. 学校の環境を乱すような電子的行為
  4. 銃器の所持
  5. 爆発物の所持

など。特に最後の方に違反すると、警察に連絡し、退学とあります。

これまた当たり前の内容ですが、日本の校則とレベルが違いますね?!
日本でも校則としては、一応、あるのでしょうか?

最後に、学生と言えば部活動!
クラブ活動について書いて終わりにしたいと思います。

部活動はシーズン毎

アメリカの中学校の部活動(運動系)は、シーズン毎にあります。

入部は自由ですが、部によってはトライアウトという入部テストを受けて合格しなければ入れません。
また、成績が悪いと入ることができません。

娘の学校は運動系部活が少なくて、

  1. 男子バスケ部
  2. 男子サッカー部
  3. 女子バレーボール部
  4. 陸上

だけです。
放課後に活動しています。

文化部は結構あります。
こちらはシーズン関係なく、入部退部自由でトライアウトはありません。

  1. エコクラブ
  2. パブリッシングクラブ
  3. ダンジョンズ&ドラゴンズクラブ
  4. ドラマ/即興
  5. チェスクラブ
  6. いじめを考えるクラブ
  7. 数学クラブ
  8. ゲーミングクラブ
  9. ブッククラブ
  10. サイエンスクラブ
  11. アニメクラブ
  12. クリスチャンズオンキャンパス

などなど。
この中でアニメ部は、娘が友人とやっています^^;
週1でアニメを観るだけというユルイ部ですが、部員は30名くらいいるそうです。
文化部の活動は、どの部もほとんどがランチライムです。

放課後、部活動のない子は学校に残らずサッサと帰宅します。
習い事に行く子もいます。

アメリカでは高校は義務教育のため、受験が無く、そういう意味で塾に行くということはほとんどありません。
ただ宿題が多いので、宿題を教えてくれる家庭教師のような塾や、勉強の先取りのような塾はあります。

学校の終わるのが3時、家に着くのが大体3時半くらい。
オヤツを食べて、ゆっくりして…宿題に1〜3時間掛かるので、放課後に待ち合わせをして遊ぶことはあまり無いです。
家が皆、遠くて、車がないと(親の手を借りないと)会えないというのもあります。
その代わり、皆、SNSで繋がっていつもやり取りしています。

ここらへんは、日本の中学生と変わらないですね!

まとめ

アメリカの中学校生活、現地ママが徹底解説します!、いかがでしたでしょうか。

  • 学級担任制から教科担任制へ、先生の待っている教室へと移動する
  • 授業は毎日、平等にある
  • 必須科目と選択科目がある
  • 選択科目にはボランティア重視のアメリカらしいものもある
  • 自立と自己管理を求められる
  • 勉強中心で、宿題はたくさん出て、自分で管理する
  • 不在した時は生徒が責任を持って確認し、提出しないとゼロが付く
  • ゼロが付けば成績が下がり、進級できない
  • 文房具は自分で購入し、管理する
  • 髪型や制服に関する校則はないが、ドレスコードはある
  • 部活動はシーズン毎、運動部にはトライアウトがあるものも

でした。

宿題の管理は、最初はホントーに大変でした。

1年目はアプリを見て、宿題は大丈夫なのかと口を酸っぱくして言いまくり。
娘との関係も悪化して、ゼロも付くし、泣けました。

どうもお友達の中には、ゼロ付いても平気!という子もいるらしく、忘れた宿題を後から出す必要はないという、私には相入れない考えで、まずその感化された娘の意識を変えさせるのに苦労しました。

今は安心して任せられるようになりました、学校教育の成果です。
私ともアニメを一緒に観て、仲良しです^^

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