バレンタインデーといえば、日本では、
- 女性から男性にチョコレートを渡す日
- 女性から男性に愛を告白できる日
と認識されていますね。
私もずっとバレンタインはそういう日だと思っていました。
しかし2000年に渡米したら、これが日本オリジナルの文化だと知りました。
現地から、私が知って驚いた、
アメリカのバレンタインデーの風習で日本とは違う9つのこと
をお届けします!
アメリカでは主に男性が女性に贈る
日本ではバレンタインデーと言えば、女性が男性にチョコレートを贈る日、ですよね。
アメリカでは反対で、基本的に男性が女性(恋人、妻)に贈り物をします。
2019年には1億3500万人のアメリカ人が、バレンタインデーのために300億ドル(約3兆3億円)の消費をすると見込まれています。
その中で、妻に使われる平均は358ドル(約4万円)、恋人は232ドル(約2万5千円)です。
かなり高めですよね?
女性から贈っても良い?
もちろん女性から贈ってもかまいません。
先の統計だと、夫に使われる平均だって206ドル(約2万2千円)、恋人(BF)は105ドル(約1万1千円)です。
主に男性がおもてなしをしていますが、女性も愛を返しています。
贈り物はチョコレートに限らない
アメリカのバレンタインデーでも、チョコレートは人気のギフトです。
ひと月前になると、お店には様々なチョコレートが並びます。
他に人気のアイテムは、
- 花
- クマのヌイグルミ
- 風船
- ワイン
- ジュエリー
などなど。
風船??
こんなのです。
アメリカでは誕生日でもよく使われます。
カップルにとっては愛の日
アメリカでは大切な人と一緒にバレンタインデーを祝います。
ここでの大切な人は、恋人、婚約者、夫や妻を意味します。
まず、用意されるのは花です。
多いのは、赤い薔薇の花束ですね。
あるいはジュエリー。
イヤリングかも知れません、あるいはネックレス。
関係がシリアスなら、指輪かも知れません。
そして、素敵なレストランで食事するのが一般的です。
バレンタインデーの夜は、ちょっと良いレストランは、どこもいっぱいです。
ロマンチックにプロポーズする人もいます。
日本のクリスマスみたい?
そんな感じ。
でも日本のクリスマスと違って、バレンタインデーは平日なので、お泊まりなどはなく、レストランで食事くらいで済むので、ホストする男性はラッキーでしょうか。
それと…。
アメリカにはホワイトデーがない
3月14日のホワイトデーは、日本発祥の文化です。
アメリカにはないので、バレンタインデーを豪華に過ごしても、ひと月後にお返しを心配する必要はありません。
もちろん感謝の気持ちを示したければ、ホワイトデーは関係なく、プレゼントを渡すのはアリです!
次はカップル中心とはまた別の、アメリカのバレンタイン文化のお話です。
大人はバレンタインカードを家族や友人と交換する
最近は電子メールで済ます、なんてこともあるようですが、バレンタインカードを送る習慣はまだまだ健在です。
アメリカ人は毎年、約2億7千7百万ドル(約3百億円)をバレンタインカードに使っています。
これはクリスマスカードの次に多い額です。
クリスマスカードは、ホリデーカードといって、日本でいう年賀状に近いものですから、1位なのは当然です。
個人的に2位は誕生日カードかな?と思ったら、バレンタインカードとは!驚きでした。
恋人はもちろん、親にもこんなカードを送ります。
You’re the best mom ever! Happy Valentine’s Day
(いつでも最高のママよ!バレンタインおめでとう)
親からは、こんなカードが来ます。
You’re such a sweet daughter! Happy Valentine’s Day
(あなたは本当に優しい娘!バレンタインおめでとう)
夫婦でも送ります。
My heart is all yours. Happy Valentine’s Day
(私の心は全てあなたのものよ。バレンタインおめでとう)
子供にも。
Hope you get lots of fun treats today! XOXOXO
(今日はたくさん楽しめると良いわね!ハグ&キス)
友達や、
Happy Valentine’s to one of my favorite people. Ever.
(私の大好きな人へバレンタインおめでとう。ずっとね。)
同僚にも。
Thanks for being a great co-worker. Happy Valentine’s Day
(素晴らしい同僚でいてくれてありがとう。バレンタインおめでとう)
カードにはギフト、贈り物をつけることも多いです。
ところで、アメリカのこんなバレンタイン文化、どんな風に育まれてきたのか、気になりませんか?
次は子ども達のお話です。
小学校ではクラスでカード交換イベントがある
アメリカの小学校では、バレンタインカードを交換するというイベントがあります。
子供たちは、バレンタインデーまでに、クラス全員のカードを用意しないとなりません。
1週間くらい前には、先生からクラス全員の名前の書かれたプリントが配られます。
(低学年の子たちにとっては、字を書く練習にもなります!)
カードをクラス全員分なんて大変じゃない?!
私も最初はそう思いました。
でもお店には、バレンタイン用のミニカードがちゃ〜んと売られていました。
しかもクラス全員分が1セットになっていて、自分の名前と相手の名前を書くだけの簡単なものです。
↑こんな感じで、2つ折りにして、シール、タトゥー、鉛筆などをセットするという親切設計です。
手作りカードの子もいましたが、これを利用している人が圧倒的でした。
当日は、クラスで郵便箱を作り、持ってきたカードをそこに入れ、先生や係りの生徒がカードの名前を見て生徒に配ります。
何とも楽しそうなイベントではないですか?
これが毎年あります。
写真は、娘が1年生の時に貰ってきたものです。
左上の封筒は、カードを入れてきた手作り封筒です。
全員がこれを作り、これにカードを入れたそうです。
大学ではダンスパーティーがあるところもある
アメリカでは中学に入ると、教科担任制で日本の大学のように好きな授業を取るようになり、クラスというものがなくなります。
そのため、小学校の時のように毎年全員に配るようなバレンタインのイベントはないです。
中学現役の娘に聞いたところ、一応学校主催で、渡したい子にカードなどを渡してくれる制度もあるそうですが、参加する子は少ないそうです。
名前を隠したい子は利用するのかな。
女の子同士なら、個人的に渡しても良いですよね。
日本のように手作りして配ったりはしないの?
まず、しません。
もちろん、そういうのが好きな人もいますけれど。
基本的にそういうことは、期待していません。
もっと大きくなって、大学になると、学校によっては、ダンスパーティーなどのイベントを企画するところもあります。
参加する人はドレスアップして楽しみます。
もちろん行かなくてもオーケー、このへんは自由主義のアメリカらしく、本人の意思に任されます。
アメリカ人なら誰でも知ってるお菓子がある
カンバセーション・ハート(Conversation Hearts)は、アメリカではバレンタインデーの砂糖菓子として有名です。
小さなハートのお菓子には、可愛いメッセージが書かれています。
- KISS ME
- BE MINE
- HUG ME
- I LOVE U
Necco社のSweetheartsがいちばん最初のカンバセーション・ハートでした。
1866年に作られ、1世紀以上も恋人たちに愛されています。
材料もとてもシンプルで、砂糖、コーンシロップ、ゼラチン、着色料、香料などです。
アメリカではチョコの代わりにこれを贈る?
いえ、やはりチェコレートの方が人気があります。
何故なら、チョコの方が美味しいから。
特に、ハート型の箱は好まれますね。
バレンタインは、ハート形がとにかく人気です!
最後にアメリカ人らしいお話を。
アメリカには義理チョコがない
アメリカ人は性格的にも、義理でチョコレートを配ったりはしません。
そういう概念すら浮かばないと思います。
友達や同僚にチョコを配る人はいるかもしれませんが、それは義理チョコではなく、日頃の感謝です。
アメリカでは2割の人が、ペットにもバレンタインのプレゼントを贈っているそうです。
猫に使われる平均は96ドル(約1万円)、犬は81ドル(約9千円)です。
アメリカ人は、好きでもない人のために何かをしたりはしません。
でも好きな人・動物のためには、愛を惜しまないのです。
バレンタインデーでいちばん重要なのは、楽しい時間を過ごすこと!
周りの人のすることに流されず、自分のやりたい方法でバレンタインデーをお祝いするのが、アメリカ流です。
参考:
Valentine’s Day spending statistics
Valentine’s Day in the USA
What’s in Conversation Hearts That Makes Them So Addictive?
まとめ
アメリカのバレンタインの風習で日本と違う9つのこと、いかがでしたでしょうか。
- アメリカでは主に男性が女性に贈り物をする
- 贈り物はチョコレートに限らず、人気のアイテムは、花、クマのヌイグルミ、風船、ワイン、ジュエリーなど
- カップルにとっては愛の日、花やジュエリーを贈り、素敵なレストランで食事をする
- アメリカにはホワイトデーがないのでお返しの心配はいらない
- 大人はバレンタインカードを家族や友人、同僚と交換する、ギフトを添えたりもする
- 小学校ではクラスでカード交換イベントがあるが、お店で専用カードが売られている
- 中学生以上になると学校でのイベントはなくなるが、大学ではダンスパーティーがあるところもある
- アメリカ人なら誰でも知ってるお菓子がある、それはカンバセーション・ハート
- アメリカには義理チョコがないし、概念すらない、でも好きな人やペットには愛を惜しまない
- いちばん大切なのは楽しい時間を過ごすこと!
でした。
アメリカと日本のバレンタインデー、どちらが良いな、と思えたでしょうか?
日米、それぞれに良い面があって迷いますね。
私は自分が学生時代に、日本でドキドキしながらチョコを渡したバレンタインも好きです^^
皆様、ハッピーバレンタイン!!