アメリカ銃乱射事件ワーストランキング10最新版2022

2017年10月1日夜、ラスベガスで銃乱射事件が発生、ワースト記録を塗り替えました。

アメリカでは銃乱射事件が年々、数を増やし、それに伴って被害者の数も当然増えています。
そして2022年5月24日、テキサス州の小学校で、また銃乱射事件が起きました。

この記事では、

2022年版アメリカ銃乱射事件一覧ワーストランキング10

のご紹介と、アメリカの銃による事件をまとめたサイトから、

銃乱射事件の犯人は?
年齢は?
場所は?
多い州は?

と云う

銃乱射事件の総括

もお送りします。

恐ろしいアメリカの実情です。

目次

アメリカ銃乱射事件一覧(ワースト1位から5位)

2018年版、ワーストランキング10です。

1位 2017年ラスベガス・ストリップ銃乱射事件 死亡58人(+犯人1人) 負傷869人

場所:ネバダ州 ラスベガス カントリー音楽祭フェスティバル会場

日付:2017年10月1日

犯人:スティーブン・パドック(64歳)は自殺

使用した銃器:半自動小銃とリボルバー

動機:不明

400メートル離れたホテル、マンダレイ・ベイ・リゾート・アンド・カジノの32階から、自動式の銃でフェスティバル会場にいた観客を銃撃という、悪夢のような事件です。

ホテルの部屋にはAR-15系ライフル、AK-47系ライフルを含む23丁の銃が見つかりました。
ネバダ州では半自動の銃しか所持できませんが、バンプファイアストックという装置を用い、自動小銃のように連射したようです。

これにより、負傷者は546人に上りました。

2位 フロリダ銃乱射事件 死亡49人(+犯人1人) 負傷58人

場所:フロリダ州 オーランド ゲイナイトクラブ「パルス」

日付:2016年6月12日

犯人:オマール・サディーキ・マティーン(29歳)は警察に撃たれ死亡

使用した銃器:半自動小銃と拳銃

動機:ISテロ?ヘイトクライム?

オマールはアフガニスタン系のアメリカ人で、イスラム教徒として育てられました。
結婚後、家庭内暴力を理由に離婚され、その後、また結婚して、子供が生まれました。

同性愛者を嫌悪していたという一方、同性愛者であった、という話もあります。

当日は「ラテンナイト」を主催していたため、被害者のほとんどがヒスパニック系でした。

マティーンは、ISILに忠誠を誓う発言もしており、犯行声明もISILで出されているので、テロの可能性も出ていますが、本当かどうかは、分かっていません。

3位 バージニア工科大学銃乱射事件 死亡32人(+犯人1人) 負傷23人

場所:バージニア州ブラックスバーグ バージニア工科大学

日付:2007年4月16日

犯人:チョ・スンヒ(23歳)は自殺

使用した銃器:半自動拳銃

動機:虐め、精神病

犯人が韓国籍のグリーンカード保持者ということで、在米韓国人の間に動揺が広がりました。

スンヒは、重度の不安障害と診断されていました。
中学・高校と長期間、セラピーと特殊教育の支援を受け、バージニア工科大学に入学しました。

連邦プライバシー法のため、大学は以前の診断内容を知りませんでした。

2005年、スンヒは2人の女学生をストーカーした罪で捕まりました。
バージニア特別裁判官はスンヒの精神病を認め、治療を命じました。

NICS(犯罪調査システム)の制度化がされていなかったため、スンヒはまだ銃を購入することができました。

銃乱射は2回に分けて行われました。

1回目はウェスト・アンブラー・ジョンストン・ホールで2人の学生。
2回目は約2時間後のノリス・ホールで、5人の教員と25人の学生が犠牲になっています。

4位 サンディフック小学校銃乱射事件 死亡26人(+犯人1人+犯人母親1人) 負傷2人

場所:コネチカット州ニュータウン サンディフック小学校

日付:2012年12月14日

犯人:アダム・ランザ(20歳)は自殺

使用した銃器:半自動小銃と拳銃

動機:不明

犯人は、母親を銃殺後、犯行を起こしました。

2014年の児童保護庁の報告書によると、ランザはアスペルガー症候群で、うつ病、不安、強迫神経症に苦しんでいました。
しかし遺書や犯行計画のメモは残っておらず、動機は分かっていません。

小学校を狙うなんて酷すぎますね。
この事件の後、娘の通っていた小学校では、銃を持った不審者が侵入した場合に備えての訓練を行ないました…ああ、なんて世界。

5位 サザーランドスプリングス教会銃乱射事件 死亡26人(+犯人1人) 負傷20人

場所:テキサス州サザーランドスプリングス キリスト教会

日付:2017年11月5日

犯人:デビン・パトリック・ケリー(26歳)は自殺

使用した銃器:半自動小銃

動機:家庭内の事情

現場は、人口約400人の小さな町のファースト・バプテスト教会です。
被害にあった人は幼児や妊婦もいました。

ケリーは学校卒業後、米国空軍に入隊しました。
結婚するも、家庭内暴力が酷く離婚、再婚後もいろいろ問題を起こしています。

事件当日は、教会を出たところを民間人に2度撃たれ、SUVで逃走中に激突、遺体で発見されました。
遺体には、自分で頭を撃った痕を含む、複数の銃弾の傷がありました。

ケリーは米国空軍中に暴力罪で有罪判決を受けていたため、銃器を購入・所持することを禁じられていました。

ここで半分まできたので、GUN VIOLENCE Archiveによる銃乱射事件の総括です。

アメリカ銃乱射事件総括

銃乱射事件の犯人プロフィール

犯人のほとんどが男性です。
過去に女性だったのは3人しか例がありません。

年齢は20歳から49歳までが半数以上でした。

そして半分以上が現場か、その近辺で死亡、自殺しています。

事件の起きる場所は?

銃乱射事件の26%は、職場で起きています。

次に多いのは学校で、それ以外は、宗教関係、レストラン、お店、ミリタリーです。

事件の多い州は?

一番発生が多い州は、カリフォルニア州です。

次がフロリダ州、テキサス州と続きます。

発生件数の推移

銃乱射事件は、

銃乱射事件発生数
2014年269件
2015年335件
2016年382件
2017年346件
2018年337件
2019年417件

と2016年まで増え、2017年から少しずつ減り、2019年にまた増えています。

銃による死傷者の数は、

銃による死亡者数銃による負傷者数
2014年12,418人22,778人
2015年13,537人27,033人
2016年15,112人30,666人
2017年15,679人31,265人
2018年14,789人28,233人
2019年15,208人29,501人

と2016年まで死亡者数が1000人単位で増え、2017年も増えていましたが、2018年に少しだけ改善、2019年には悪化しています。

学校長から届いた学校シャットダウンのメール、カリフォルニアは厳しい州↓

アメリカ銃乱射事件一覧(ワースト6位から10位)

6位 ルビーズ銃乱射事件 死亡23人(+犯人1人) 負傷27人

場所:テキサス州キリーン ルビーズ・カフェテリア

日付:1991年10月16日

犯人:ジョージ・ヘナード(35歳)は自殺

使用した銃器:半自動拳銃

動機:女性嫌悪?

へナードは、ピックアップトラックでカフェテリアのガラス窓を突き破りました。

「キリーンとベルトンの女はみんな、毒ヘビだ
これがお前たちが俺と俺の家族にしたことだ!
これがベルカウンティが俺にしたことだ…お返しだ!」

と叫んで銃撃しました。
カフェは150人ほどで混雑していました。

警察が到着し、へナードと銃撃戦になりました。

へナードはバスルームに逃げ込み、降伏を命じられましたが、拒否しました。
しかし弾丸がなくなり、怪我も増え、自殺しました。

7位 エルパソ乱射事件 死亡22人 負傷24人

場所:テキサス州エルパソ 商業施設

日付:2019年8月3日

犯人:パトリック・クルージウス(21歳)

使用した銃器:半自動小銃

動機:移民反対、ヒスパニック差別

テキサス州エルパソにあるシエロ・ビスタ・モールの、ウォルマートで銃乱射事件が起きました。

発生時刻は午前10時、怪我人は26人で、近くの病院に搬送されましたが、後に2名が死亡しました。

目撃者によると、クルージウスは建物に入る前、駐車場でも発砲しています。
多くの目撃者は、最初、銃撃の音は屋根の修理か、花火の音だと思っていたと、語っています。

911への呼び出しがされて、6分で警察官が到着しました。
クルージウスは、銃撃の後、近くの交差点まで運転し、そこで車から降り、自分が犯人であると言い、エルパソのオートバイ警官に降伏しました。

クルージウスは何ら抵抗することなく拘留され、エルパソ警察署長によれば、現場で銃を使用した警官はいませんでした。

警察は、クルージウスが事件の直前に、ソーシャルメディア上で白人ナショナリスト、反移民マニフェストを公開したとみています。

22人の死亡者の内、13人がアメリカ人、8人がメキシコ人、1人がドイツ人でした。

8位 サン・イシドロ・マクドナルド銃乱射事件 死亡21人(+犯人1人) 負傷19人

場所:カリフォルニア州サンディエゴ サン・イシドロ地区 マクドナルド

日付:1984年7月18日

犯人:ジェイムズ・ヒューバティ(41歳)は狙撃され死亡

使用した銃器:半自動カービン銃、拳銃と散弾銃

動機:解雇による自暴自棄

ヒューバティには妻エトナと、12歳、10歳の2人の娘がいました。
不況で失職して以来、精神的に病むようになりました。

事件の3日前、妻に問題があると伝え、事件の前日に精神科のクリニックに電話を掛けています。
しかし受付は落ち着いた様子に緊急性を感じず、48時間内に処理するよう記録しただけでした。

事件当日の午前中、ヒューバティは妻と子供達をサンディエゴ動物園に連れて行きました。
そして妻に「人生が終わった」と話しました。

昼食の後、家に帰ると、妻に「別れのキスをしたい」と言い、どこへ行くのかと聞かれた彼は、
「狩りへ。人を狩りに。」
と伝え、家を出ました。

ヒューバティはSWATの狙撃手に射殺されるまでに、21人を射殺、19人を負傷させました。

マクドナルドを解雇された恨みなのかと思ったら、解雇されたのは警備員の仕事で、マクドナルドは関係ないそうです。

本人も精神的に病んでいると分かっていたので、病院に電話したのに、直ぐに折り返し電話が無かったのが、運命の分かれ目でしたね。

悲しい事件でした。

9位 ロブ小学校銃乱射事件 死亡21人(+犯人1人) 負傷17人(+犯人の祖母1人)

場所:テキサス州ユバルディ ロブ小学校

日付:2022年5月24日

犯人:サルバドール・ローランド・ラモス(18歳)は警察に撃たれ死亡

使用した銃器:DDM4V7ライフルと拳銃

動機:不明

ラモスはユバルディ高校の生徒で、2022年に卒業予定でしたが、出席日数が足りず難しい状況でした。

事件当日、ラモスは自宅で祖母と卒業について言い合いになり、祖母の額を撃ってトラックで逃げました。
祖母は危機的な状態でアントニオの病院に空輸されています。

クラスメイトの話によると、ラモスは吃音と言語障害でよく虐められていたそうです。
一方、1か月前まで働いていたウェンディーズの同僚は、ラモスが女性の同僚に失礼なテキストを送っていたとも語っています。

ラモスは自分の誕生日の翌日、17日に地元の銃ショップから半自動小銃を購入、3日後にはライフルも購入しています。

ラモスは銃撃の前、自分のFacebookアカウントに3回投稿しています。
銃撃の15分前には学校で発砲するつもりだとも言っていました。

午前11時半に学校に侵入したラモスは、32分には銃撃を開始、ラモスを射殺した警官も負傷しています。

10位 テキサスタワー乱射事件 死亡16人(+犯人1人+胎児1人) 負傷32人

場所:テキサス州テキサス大学 オースティン時計塔

日付:1966年8月1日

犯人:チャールズ・ジョセフ・ホイットマン(25歳)は警察に撃たれ死亡

使用した銃器:小銃、リボルバー、拳銃と散弾銃

動機:不明

ホイットマンは、元アメリカ海兵隊員で、テキサス大学の大学院生でした。
海軍科学教育プログラムの奨学金で入学するも、妻キャスリーンと結婚後、ギャンブルと成績の悪化から、事件の3年前に奨学金を失いました。

事件の前、ホイットマンは発作的な暴力衝動に悩み、カウンセリングを受けています。
そして母親と妻を殺害後に、犯行に及びました。

カービン銃や狙撃ライフルの他、食べ物、コーヒー、耳栓、双眼鏡、ナイフなどが用意周到に準備されました。

ホイットマンは射撃の謂わばプロ、しかも時計塔からの乱射とあって、警察も苦戦しました。

事件後、ホイットマンは解剖され、脳の視床下部にくるみ大の腫瘍が見つかりました。
これが暴力衝動を起こしたのではないかと言われていますが、詳しいことは分かっていません。

次点 マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校銃乱射事件 死亡17人 負傷17人

場所:フロリダ州マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校

日付:2018年2月14日

犯人:ニコラス・クルーズ(19歳)は警察に拘束中

使用した銃器:半自動小銃

動機:不明、過去に退学処分を受けた恨み?

クルーズは2:19PMにユーバーで学校に来ました。
約900人の学生と、30人の教師がいる、3階建てのビルディング12へと入りました。

被害者を多く出すことを狙って、AR-15スタイルの半自動ライフルという殺傷能力の高いライフルを使用し、火災報知器を作動させ、避難したところを無差別に発砲。

乱射は6分間続き、その後、クルーズはライフルを落として、逃げ出した生徒に混じってその場を離れました。

クルーズはウォルマートまで歩き、そこのサブウェイでソーダを購入しています。
さらにマクドナルドまで行き、3:01PMまで居ます。

そして3:40頃、学校から3.2キロ離れたコーラルスプリングスのウィンダム湖畔の警察に立ち寄り、逮捕されました。

参考:
Mass shootings in the United States
GUN VIOLENCE Archive

まとめ

アメリカ銃乱射事件ワーストランキング10最新版、いかがでしたでしょうか。

  • ほとんどが男性、20〜49歳、事件後は半分以上が死亡、自殺している
  • 26%は職場で起き、一番多い州はカリフォルニア
  • 銃乱射事件は死亡者も事件も増えている
  • ワースト1は2017年のラスベガス・ストリップ銃乱射事件の59人
  • ワースト2はフロリダ銃乱射事件の50人
  • ワースト3はバージニア工科大学銃乱射事件の33人

という結果でした。

銃乱射事件は、何と言っても一気に何人も殺せる、しかも逃げ場がない、のが怖いですね。
走っても、地面に伏せても、隠れても、銃じゃ無理。
ひたすら「運」なのかなあ、と思うと…勘弁してくれ!!!と思います。

また私はカリフォルニア在住なので、一番銃乱射事件が多いのがカリフォルニア州だというのが、かなりショックでした。
娘の学校で銃の避難訓練をするはずです。

過去の事件をチェックしたところ、かなり昔でしたが、結構近いところで乱射事件があり、ますますショックでした。

やはり銃社会は怖いですね…。

まあ日本でも、秋葉原の無差別テロ?とかありましたけど。
何があるか分からない時代ですね。

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