7月4日は、アメリカの独立記念日、祝日でお休みです。
ハッピーバースデー、アメリカ!
独立記念日には、全米各地でイベントが催され、盛り上がります。
この記事では、
- アメリカ独立記念日の歴史
- アメリカ人のよくある独立記念日の過ごし方
- 滞在される方に是非オススメしたいイベント情報
- この日だけ許されること!
を、現地で何回も独立記念日を過ごした経験と一緒にお送りします!
アメリカ独立記念日とはどんな日?
7月4日は、
インディペンデンス・デイ(Independence Day)
あるいは普通に、
フォース・オブ・ジュライ(Fourth of July)
とも呼ばれます。
独立記念日というからには、アメリカはどこからか独立したわけですが、さて。
アメリカは、どこから独立したのでしょう?
正解は、
イギリス(グレートブリテン王国)から独立しました
16世紀後半からからアメリカは植民地化され、1750年はスペイン、フランス、イギリスの植民地でした。
18世紀、イギリスとフランスが戦争し、アメリカはイギリスの支配下となりました。
戦争でお金を使ってしまったイギリスは、アメリカに税金という負荷をたくさん掛けてきました。
だんだんと不満がたまっていくアメリカの人達…。
アメリカ独立戦争へ
1775年、ボストンのレキシントンとコンコードで、イギリス軍と植民地民兵が武力衝突しました。
勝ったのは、植民地軍です。
これをきっかけに、アメリカ独立戦争へと民意が固まります。
ジョージ・ワシントンが最高司令官として、大陸軍も組織されました。
後のアメリカ合州国初代大統領です。
※もうちょっと詳しく知りたい方はこちら!↓
アメリカ独立宣言
そして1776年7月4日。
- マサチューセッツ
- ロードアイランド
- ニューハンプシャー
- コネティカット
- ニューヨーク
- ニュージャージー
- ペンシルヴェニア
- メリーランド
- デラウェア
- ヴァージニア
- ノースカロライナ
- サウスカロライナ
- ジョージア
この13の植民地が「アメリカ独立宣言」をしました。
(画像の右側が赤い13州です。クリックすると大きい画像のあるページに飛びます。)
でも実際に独立したのは、もっと後、1783年です。
(この時、パリ条約を結び、13州は完全に独立、ミシシッピー川以東の広大な英国領ルイジアナ植民地(画像中央)を獲得しました。)
7月4日は、独立した日ではなく、独立宣言をした日、なのです
※もうちょっと詳しく知りたい方はこちら!↓
この後、南北戦争を経て、西部開拓時代を迎えたアメリカは、インディアン部族を壊滅させながら、西へと進みます。
そしてメキシコから独立していたテキサス、翌年にはオレゴンを併合しました。
米墨戦争で勝利すると、メキシコ北部ニューメキシコとカリフォルニアを獲得、現在のアメリカの形ができてきます。
では歴史のお勉強はこれくらいにして、どんな風にお祝いするのか?にいきましょう!
アメリカ人のよくある独立記念日の過ごし方
3色で飾る
この日は独立記念日を祝うため、赤、青、白の服を着る人が多いです。
この3色は、アメリカの旗の色、アメリカン・カラーですね!
子供はもちろん、
大人も、
ペットも!
パーティ!!
独立記念日をアメリカ人がどんな風にお祝いするのか、統計で見てみましょう。
2017年のstatistaによると、
- バーベキュー・ピクニック:65.5%
半数以上ってスゴイですね。 - 花火:43.6%
独立記念日と言えば花火です。 - パレード:13.5%
グッと少なくなりますが、パレードも定番イベントです。 - 旅行:13.3%
連休なので旅行に行くのもアリですね。 - 何もしない:11.6%
もちろん、こういう方も。
それでは、1つずつチェックしていきましょう。
バーベキュー
独立記念日は、家族や友人と集まり、パーティをしてアメリカをお祝いします。
お料理の定番は、バーベキューです!
ハンバーガー、ホットドッグが独立記念日のお決まりメニューです。
何せ、一家に一台、バーベキューセットがあるのが当たり前のアメリカ。
ポットラックで食べ物・飲み物を持ち寄り、皆でお喋りして食べながら、楽しみます。
花火
近所で花火大会があれば、昼くらいから場所取りしながら待つ、なんてのもあります。
花火大会は湖か、海の側ということが多いので、もちろんバーベキューセットを持ち込みます。
町によっては、一箇所からそれぞれの市があげる花火があちこちに見えて、日本ではなかなか見られない光景が楽しめます。
ただ時間はせいぜい30分くらいですし、日本の職人芸のような凝ったものはありません。
独立記念日は毎年、会社の先輩の家に昼過ぎから集まっていました。
先輩の家が水辺にあり、バルコニーから花火大会の花火がよく見えたので、恒例でした。
食事はもちろんバーベキューです。
材料や飲み物を持ち寄りで、バルコニーで食べました。
7月はサマータイム中でなかなか暗くならないため、花火が始まるのは9時半くらい。
夜でも暑いエリアは良いですが、北カリフォルニアは夏でも日が落ちると寒いので、ダウンジャケット必須です。
外で場所取りをしている人達は、夕方くらいから毛布に包まって待っています。
日本の花火大会とは、かなり様子が違いますね^^;
以下は、ローカルな花火大会ではなく、大規模で有名な花火大会です。
旅行に合わせて観るとオススメです。
Macy’s 4th of July Fireworks
ニューヨーク、ハドソンリバー。
老舗デパートのMacy’sが行なっている花火大会です。
オーケストラと共に、30分間に約4万発の花火が上がります。
Boston Pops Fireworks Spectacular
ボストン、チャールズリバー。
野外コンサート場でBoston Popsの無料コンサートが開催されます。
花火と生演奏が楽しめます。
Wawa Welcome America
フィラデルフィア、スクールキル・リバー・パーク。
6月末から始まるイベントで、フィラデルフィア美術館前の階段上でのコンサートが行われます。
締めはもちろん、花火です。
A Capitol Fourth
ワシントンDC、ナショナル・モール。
8時からコンサートがあり、テレビや映画のスター、ロックやカントリーのレジェンドが登場します。
9時過ぎにリンカーンメモリアルから発射された花火が、ワシントンモニュメントを背景に夜空を照らします。
Freedom Over Texas
ヒューストン、エレナー・ティンズリー・パーク。
東海岸ばかりの中、ようやく南部、テキサス州の登場です。
アメリカ最大の、陸の花火大会と言われています。
次は?楽しい楽しいパレードです!
パレード
National Independence Day Parade
ワシントンDCで行われる、一番有名なパレードです。
マーチングバンドや軍関係者が参加して行われます。
パレードは午前11時45分に始まり、午後2時まで続きます。
長さは1マイル(約1.6キロ)!
Independence Day Parade
ボストンで行われるパレードです。
「ボストン・ハーバーフェスト」という4日間のイベントの中の1つです。
当時の服装をした人が行進、空砲が撃たれます。
パレードはフィラデルフィアやヒューストンでも行われていますが、ここでは2つだけご紹介しました。
ここまでご紹介したイベントの公式サイトを、まとめてリンクを貼っておきます。
- ニューヨーク:4th of July Firework Show
- ボストン:Boston Harborfest
- フィラデルフィア:Wawa Welcome America
- ワシントンDC:National Independence Day Parade | A Capitol Fourth
- ヒューストン:Freedom Over Texas
野外コンサートは有料、無料、全米各地で数え切れないほど行われています。
ハリウッドではハリウッドボウルで、オーケストラやロック、ジャズバンドが演奏し、最後に花火を楽しむのが定番です。
ショアライン・アンフィシアター(円形劇場)で毎年恒例の、花火と音楽の祭典に参加しました。
サンフランシスコシンフォニーの生オーケストラを楽しみつつ、花火を見るイベントです。
座席指定の他、自由に座れる芝生席(というか、タダの芝生)があります。
芝生席は、皆、マットを持参し、場所取りします。
子供が小さいと、自由に遊べる芝生席が人気です。
プログラムは毎年テーマが変わります。
知ってる曲が多いテーマだと、ラッキーです。
1時間半ほどすると、あたりもすっかり暗くなり花火タイム。
「星条旗よ永遠なれ」などのBGMに合わせて、どんどん打ち上げられていきます。
生演奏と間近で見る花火の迫力に、感動しました!
帰りの渋滞はすごくて大変でした^^;…小一時間、動けませんでした。
大きなイベントを、もう1つご紹介します。
独立記念日と言えばバーベキュー、バーベキューと言えばホットドッグです!
ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権
毎年、独立記念日にニューヨークのブルックリンで行われているイベントです。
ネイサンズというホットドッグ屋さんが主催していて、1916年から続いています。
現在のルールは、10分間の内に何本ホットドッグを食べられるか?(飲み物・調味料使用OK)
参加できるのは約20名、事前に予選会で勝利しなければならないという困難さです。
にも関わらず、日本人の方が健闘されています!
2001年から2006年まで6連覇、小林尊さん
小林さんは、ザ・ツナミの名で呼ばれていました。
あの津波のように何も無くなるという意味なのでしょうね。
ちなみに食べた最高記録は、53.75本です。
スゴイ…。
しかし上には上がいて、現在の最高記録は76本、アメリカ人のジョーイ・チェスナットさん。
2021年の記録です。
ちなみに2022年は63本、2023年は62本で優勝しています。
女性部門が出来たのは2011年。
2014年には須藤美貴さんが34本で優勝しました。
父親が日本人のアメリカ人です。
そして、
2014年から2020年まで7連覇、須藤美貴さん
自己最多記録は、2020年の48.5本です。
そして2022年に40本で通算8度目、2023年に39と1/2本で9度目の優勝をしました!
こうして見ると、日系はフードファイターに向いているのかな?と思えますね^^
それでは最後に、日本では当たり前ですが、アメリカでは出来ない事。
この日だけ特別に許されている事のお話です。
アメリカ独立記念日だけ許されること!
アメリカでは州、カウンティの法律で花火の使用を決められています。
多くの場所では、日本のように花火をすることができません。
お店でも花火は売っていません。
花火は多くの州で違法です。
夏になったら普通に自宅で花火をする日本からしたら、考えられないことですね。
禁止理由は、
- 火事の危険があるから(山火事が怖いアメリカです)
- 銃声と間違えるから(銃社会です)
- 分解して爆弾を作る可能性があるから
などの他、
- 馬鹿騒ぎをさせないため
というのが一番の理由だそうです。
アメリカ人〜、分かってらっしゃる。
でも、独立記念日の少し前、場所にもよりますが、この時期だけ花火をすることが許されます。
突然、「花火売ってます」という花火屋さんが出るのが、アメリカ独立記念日の風物詩だったりします。
こんなです↓
独立記念日=花火
こんな図式がアメリカ人の中にできる理由です。
花火大会があちこちで開かれる独立記念日ですが、そんな訳で、花火大会が終わった後も、個人で上げている花火の音がよく聞こえます。
その日だけ許される、お楽しみです。
まとめ
独立記念日とは?アメリカでの過ごし方と歴史、この日だけ許される事、いかがでしたでしょうか。
- アメリカは、イギリスから独立した
- 13の植民地が「アメリカ独立宣言」したのが、1783年の7月4日、独立した日、ではない
- アメリカ人のよくある独立記念日の過ごし方は、赤、青、白の3色で飾る
- 65%がバーベキュー
- 43%が花火、有名どころはニューヨーク、ボストン、フィラデルフィア、ワシントンDC、ヒューストンなど
- 13%がパレード、有名どころはワシントンDC、ボストンなど
- 13%が旅行
- 11%が何もしない
- イベントはいろいろ行われていて、ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権では日本人も活躍
- 独立記念日だけ許されることは、花火の使用
- この日に合わせ、花火屋さんが登場する
でした。
私が独立記念日の花火で思い出すものが、もうひとつあります。
シカゴのジョン・ハンコック・センターの展望台から見た花火です。
遠くの町で上げているいくつもの花火大会の花火が、少しずつ距離を置いて上がっているのが見えて、とても綺麗でした。
写真があれば載せたかったのですが、まだスマホのない時代で、デジカメも無くて…いつの人だって感じですね^^;
最近では、娘も大きくなったので、自分の町の花火大会の花火を、時間ギリギリ、時には始まってから、見にいってます。
近所だと歩いて行けるから良いですが、隣町から車で来てたりすると、帰りは渋滞で大変です。
でもアメリカ人にとって、この日はバーベキューと花火、外せないのでしょうね^^